薩摩義士伝 中 | 回廊蝦蛄日和

薩摩義士伝 中

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こんにちは、こんばんは
エビシャコです

 

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薩摩義士伝 中

 

 

前回に引き続き、薩摩●チガイ伝と名高いこの作品をレビューします

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・徹底した冷遇

まず、決定した治水工事ですが・・・
現地で人足を雇うとかでなく、薩摩藩士(武士)が現場に赴き
人夫として働きます
そのため、現地では彼らの生活ができるように便宜を図る必要があるのですが・・・
幕府側はこれに徹底した冷遇策を取ります
宿泊先となる農村民家の薩摩藩士のための家屋敷拡張は禁止
さらに食事も一汁一菜・・・などなどです

なお、これに刃向かい屋敷拡張を行おうとした兵内の屋敷は
役人に焼き討ちに遭いました
(なお、万一一揆が起きたらどうなるか、ですが・・・
役人の首が比喩でなく飛ぶハメになります
「一揆を引き起こさせる」という罪は重大で、島原の乱を引き起こすきっかけを作った
大名ですら乱の鎮圧後打ち首にされたほどです)
が、兵内は「新居を作る」と言って堂々と大きな屋敷を作り
薩摩藩士たちの宿泊所を作り上げたのでした

素晴らしいプラス思考ですね

 

・死にたがり①

工事現場となる場所は、川の氾濫がたびたび起きるので
金持ちの家は石垣を高く積み上げてその上に建物を建てていました
これは「水屋」というものだそうです
ですが、貧乏な人々はそうはいかず・・・盛り土を高くして
「生命塚」という避難所を作るのが精いっぱいだったそうです

ここテストに出るので覚えておいてくださいね(オイ

ところが、それの作成に「近くにできたら水腐れ場ができて自分の畑の作物がダメになる」と
金持ちの惣兵衛が見せしめに塚を作ろうとした二人を打ち据える現場に
薩摩藩士は百姓の弥市に案内されている最中に出くわすことになります
生きるのに必死な百姓たちを上から目線で傲慢な態度で追い散らそうとしていた
惣兵衛を前に、とうとう百姓たちの堪忍袋の緒が切れます

なお、戦力を解説しますと、百姓はざっと十数人ほど
対して惣兵衛側は取り巻き含めて4人
多勢に無勢、なのにこの態度
勝てる算段でもあるのか?と、ページを読み進めると・・・
惣兵衛はダッシュで逃げ出し恥も外聞もなく薩摩藩士たちに助けを求めました

この人、バカじゃないかと

逆上させすぎたら多勢に無勢で囲まれて殺されることくらい
分かった上でわざと挑発しておきながら
いざ殺されそうになったら、たまたまそこにいた武士に
「助けてください」って・・・
武士たちにしても迷惑この上ない御人です

案の定、助けてもらえず袋叩きにあったのは自業自得ですね
命までは取られませんでしたが

 

・死にたがり②

 

弥十郎という現地の武士が出ます
薩摩藩士が前回も紹介した「朝の日課」をした所へやってきます
そして・・・さんざん挑発した挙句に
百姓たちに一文銭を配り
薩摩藩士たちに投げつけさせるという暴挙を行います

銭形平次、異例の大人気(違

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途中の挑発までは互いにいきり立つ仲間をなだめ止めていた藩士たちですが・・・
この銭投げつけで堪忍袋の緒を切った
前回もちらりと出た権堂十三郎が弥十郎を切り捨てます

なお、薩摩藩士の戦力は十三郎を含めて10人
弥十郎たちの戦力は・・・弥十郎一人です

今回二回目行きます
この人、バカじゃないかと

同じ武士なのですから相手が刀を持っていて
逆上させすぎたら掟もへったくれもなく
斬りかかってくることくらい予知できてたでしょうに・・・
はっきり言って、斬られたのは自業自得です
というか、遠回しな自殺をしたようにしか見えません
巻き込まれた薩摩武士達は本当に気の毒です

この上、弥十郎の縁者3人が仇討ちに出向いて
十三郎に重傷を負わせるものの3人とも返り討ちにされます

自殺に他人を盛大に巻き込むとか迷惑この上ないですね

それにしても、3人がかりでも敵わない実力者である十三郎
しかも彼は薩摩藩士をして、若輩なのです
なので他の9人の実力は、推して知るべし、です

本当に、なんで喧嘩売っちゃったんでしょうね・・・

 

・上士と郷士の対立

前回ちらりと触れた上士と郷士の対立が鮮明に出ました
一応、藩命として「工事は上士郷士の区別なく従事せよ」とのお達しがあったのですが・・・
上士3人が他の7人(郷士)との相部屋宿泊を拒絶
これにより7人の郷士は外へ出て行って小屋を立てます
百姓の手伝いをするなどして食料や銭を稼ぎ生活を始めます
なお、世話になる家からの食事はこういった事情から差し入れされても
食べることなく、外に置いておかせることにしていました
(もれなく、においを嗅ぎつけたワンコたちの餌食に)

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言うまでもなく和食中心なんで、勘弁してください
郷士たちは雑草を収穫したり魚を獲ったりと悠々自適な生活をしていましたが
これを見とがめた役人(目付)が説教
・・・て、火に油注いで帰っただけでした、この役人

そして、ついに上士3人と郷士7人の斬り合いになります

上士3人は真正面から7人に切り込むのですが・・・
まず最初の一人が郷士一人の両腕を道連れに相打ちになり・・・
二人目は高い所へ逃げて上から斬りかかったところを6人が一斉に刀で突いて始末
3人目に至っては完全に敵前逃亡かまして背後から投げた刀で倒される始末・・・
というかですね・・・本日3回目いきます

この人たち、バカじゃないかと

3対7の戦力差に援軍も伏兵も飛び道具すら用意しないで勝てると思う方がどうかしています
しかも3人とも武装は刀です
弓も鉄砲も用意していません

上士3人が「るろ剣」でボス役を張れるくらいの強さならまだ分かるのですけどね・・・
切り込み役の援護に飛び道具くらい用意しておいてくださいと言いたいです
せめて弓矢くらい用意していれば結果は違っていたでしょう・・・

次回も引き続きレビューしていきたいと思います

ではまた

 

 

 

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