沈黙 遠藤周作 | 回廊蝦蛄日和

沈黙  遠藤周作

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こんにちは、こんばんは
エビシャコです

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沈黙

マーティン・スコセッシ監督の映画になってただいま上映中のあの作品を取り寄せました
どこかで聞いた作品と思ったら・・・
学生時代に国語の資料集に載っていた文学作品でした

 

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・舞台

舞台は、あの島原の乱が終わって間もない日本です
「ロドリゴ」と「ガルペ」という宣教師が
日本へ行きます
目的は、日本のキリシタンの救済と、
行方不明の師匠「フェレイラ」に会う事だそうです

が、当時日本は司祭(パードレ)を報告したら銀300枚、
修道士発見の報告は銀200枚、キリシタンは銀100枚
賞金が与えられたそうです
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・転ぶ

地面に転がる事・・・ではありません

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キリシタンをやめる事だそうです
まぁ、「島原の乱」みたいなことを度々起こされたら
たまったものではありませんからね・・・
ただし、西洋で吹き荒れた「魔女狩り」と異なり、
人を処刑する事ではなく、「キリシタンから改宗させること」が目的です
そして、転べばだいたいは釈放です
拷問を加える目的も「キリシタンであることを自白する事」ではなく、
あくまで「転ばせること」が目的です

ところで、冒頭あたりでキリシタン一家の子供(少女)が転倒したのを見て
役人が「転んだ」と決めて一人だけ釈放したというお話がありましたが・・・
これだけでも西洋の魔女狩りと天と地ほど差がある事がお分かりいただけるでしょう
責めに耐えられないだろう少女を敢えて救った役人たちの心には
感動すら覚えます

・そして・・・

日本に着いた「ロドリゴ」と「ガルペ」
地元の日本人キリシタンから歓迎を受けます
ミサを開いたり洗礼をしたりします

で、紆余曲折を経て二人のいる事が役人にばれて
二人は村人たちに逃がされますが・・・・・・

ここから先はネタバレになるのであまり触れませんが
「ロドリゴ」は「フェレイラ」と再会する事に成功します

・文化

宣教師、と聞くと肉食の類は一切禁止の禁欲的生活をしていると
勝手に想像していましたが・・・
この書の描写によると、肉食は特に禁止はしていないようです
村はずれに匿われた「ガルペ」が
「あたたかいパンと脂のよく出たスープ」を欲する描写がありまして
また、「フェレイラ」の食事を用意する場所から
「肉を焼くにおい」がしたという描写もあります

普通に肉食はしていたようですね

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ただ、日本人の方は良く知られている魚野菜中心の生活でした

肉食が忌避されていたのは仏教の影響だそうですが、食べてはいけないという法律もないです

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なので、お肉を食べさせてくれるお店なんかもあったりしたそうです
ちなみに、農民は米以外の雑穀が主だそうです
一見貧しい生活に(というか実際貧しい)見えますが・・・
白米がよく食べられている江戸ではビタミン不足による「脚気」の患者が
けっこうな数出ているので、健康には良いかもしれません
ちなみに「脚気」は、ビタミンB1が不足して起こる疾患なので
玄米を食べたり蕎麦を食べたりしてビタミンB1を摂取すれば大丈夫です

当時の日本の生活や宣教師たちとの文化の違いなども分かる
文学作品なので、歴史に興味のある人は
買って損はないでしょう

ではまた

 

 

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