【小説・ノベル感想】一夢庵風流記 (新潮文庫) 隆 慶一郎【書籍感想】【レビュー】【ネタバレ注意】

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【小説・ノベル感想】一夢庵風流記 (新潮文庫) 隆 慶一郎【書籍感想】【レビュー】【ネタバレ注意】

 

天下の傾奇者「前田慶次郎」の生きざまを記した小説です!
なお、コミック化されています

 

 

【小説・ノベル感想】一夢庵風流記 (新潮文庫) 隆 慶一郎【書籍感想】【レビュー】【ネタバレ注意】
あらすじと感想

 

こんにちは、こんばんは
エビシャコです

GW・・・始まりましたね

レビューまいります

 

・傾奇者(かぶきもの)とは

 

当時の派手な服装を好んだり、「変わった言動」をしたりという
人の事を指すのだそうで・・・
時々、江戸時代が舞台の時代劇でも見かけますね

ちなみにエビシャコは「髑髏(スカル)」が好きでグッズの他にも
スカルプリントの服とか持ってますが・・・
エビシャコの場合は単に「可愛い物が好き」なだけなので当てはまりません
似たような理由で蛇も好きです///

グロンギの皆さんは・・・
現代の流行に乗り遅れてるだけなので
察してください

あとメビオさんは胸隠して!怪人形態だからギリギリOKみたいな扱いですけど!

 

・慶次流「いじめ対策方法」

 

ある日、慶次のところへ一人の少年武士が訪ねてきます
名は「草間弥之助」、18歳の若者で上杉家に仕える武士の子で小姓です
何故訪ねてきたかと言うと・・・
果たし合いのためです(慶次が殺した相手の親類縁者とかでなく、普通の申し込み)

自殺しに来たのではないか」とか思われそうですが
彼は他の小姓たちにつつかれて慶次と戦いに来たそうです
その経緯も「慶次は強いか否か」と言う論争で中立を守っていたら指名されたという・・・

グロンギ族だったら「俺がやる!」「俺が!!」と誰が一番手かで喧嘩になるところでした
いうまでもなく慶次さんは「特別点」扱いです

が、一般的な小姓である彼には自殺行為にすぎず・・・
「弱い者いじめ」ならぬ「弱いもの殺し」と筆者の隆 慶一郎先生も断じています
断ろうにも若者は「お庭を拝借する」と、断られればこの場で切腹する覚悟です

 

あなたの息子さんと一緒にしないでくださいね

 

これに対し慶次は一計を案じます

全員武装した上での馬上の果し合いをやると言い放ちました
総勢14人(もう一名は休んでただけなので数に入らず)vs慶次
14対1です

これは、慶次なりの「策」でした
若者の仲間が果たし合いに来るはずないと彼は踏んでいました
こういう事を言うやつは決まって腰抜けだから、できる事は
この若者を懐柔してうやむやにすることしかない、と

ですが・・・今回ばかりは読みが甘すぎた、
と言わざるを得ません

後日、若者は仲間に責められ割腹自殺
上杉家の武将・直江兼続が事態を知って
当事者13人を決闘の場に引き出す事態になりました

水が高所から低所へ流るるがごとしの切腹(もはや習慣)

慶次にとってもこの事態は完全な想定外
そもそも彼は若者を助けるつもりだったのです
完全に裏目に出た形になりました
彼は素直に直江兼続へ己の非を認めます
潔いです!

そして、約束通り13人との馬上試合を行う事にします

直江兼続は当初は13人を処理(もちろん「処刑」以外なし)するつもりでしたが、
草間弥之助の遺書に果し合いのことが書かれていたため、
草間弥之助の面目を保とうと13人を連れてきたのです
もし生き残れば13人は放逐で済ますとの事
(草間弥之助の遺書には恨み言は一切書かれていなかったそうです)

最初は適当に揉んでおく程度に考えていた慶次でしたが・・・
人一人死に追いやっておきながら
全く反省すらせず
ふてくされた態度の少年たちを見て

 

完全にブチキレます

この寡兵で彼に対抗できそうなのってたぶんこの人くらいでしょう

 

「殺す!」
そう決意した慶次は愛馬「松風」を駆り
少年たちから距離を取ります
逃げたと思い追撃する少年たちですが追いつけず距離は開いていきます
が・・・
慶次は逃げたわけではなく「勢いをつけるために距離を取っただけ」でした
十分な距離になったところで馬首を返し、雄たけびを上げ・・・
少年たちへ突進

瞬く間に13人全員を屠りました

・・・3分も経っていません

「ぜ、全滅・・・? 13機のリックドムが・・・? 戦闘開始から3分と経ってないぞ・・・?」

慶次さんみたいな人がいたら、いじめ問題解決するかもですね
虐めで人が死んだら自分が次に殺されると分かれば
手出しするいじめっ子はいなくなるでしょうから

まぁそれでも手出しするいじめっ子は殺される覚悟はとっくに出来てるとみなされて対応されても仕方ないので「諦めてくださいご愁傷様」としか

 

・豊臣秀吉との対面

 

さて、前田慶次郎の生きた時代にはあの豊臣秀吉が天下を取り
邁進していた時代です
そのため・・・彼は秀吉公へ会うことに
この時、彼はいつもの「傾奇者」の姿の他に一つ工夫を凝らしました
それは「髷」をやや斜めにする、というものです
そしてその姿で秀吉公の前に行き、平伏します
すると・・・
一見「髷」はまっすぐ上を向いているので彼は秀吉公へ平伏しているように見えます
しかし実際は、髷がまっすぐ=顔をそむけたまま平伏しているので
屈服はしていないという事になります


理由如何を問われた前田慶次郎は
「人としての意地」と答えました

これに秀吉公、とても気を良くします
自らの名をもって彼に「傾奇者」としての天下御免の許可を与えました
つまり、彼を害する事はすなわち秀吉公に泥を塗るも同じことなのです

こうなった理由について、作者の先生は
「秀吉もまた傾奇者であるため」と評しておられました

 

・小田原攻め

 

豊臣秀吉の偉業と言えば、これは外せません
前田慶次郎は北条に仕える庄司甚内らと対話していました
「せいぜい三万」「5万」と言う彼らに
前田慶次郎は「20万だろう」と言ってのけます
半信半疑の相手でしたが、正解は・・・
22万でした!

この時、すでに勝敗は戦う前から決していたと言っても過言ではありません
当時の抵抗勢力は北条氏を含めてごくわずか
その上、北条氏の頼みの周辺の大名はすでに秀吉公へ付いていて
楽観視していた北条氏の想像とは裏腹に
現実は援軍など望めぬ非情な状態
日本全土が敵に回ったようなものです

で、当の秀吉公は結果を焦る気など全くなく
こんな大軍で蟻の這い出る隙も無いほど囲い込んだ上で
じっくり降伏を待つ策を取ります
「兵糧攻め」は彼の十八番ですが・・・
この場合、削り取ってじわじわ追い詰める対象は
食糧でも水でも弾薬ですらなく
「心」そのものでした

海も山も敵だらけ
そして、戦闘が起きてるのは城の周囲だけで
大名たちは物見遊山、遊び半分で参加
この時、秀吉公は淀君を呼んでいたり
大名の方もキリシタン大名の高山右近のところで牛肉をご馳走になったりと
戦争中とは思えぬリラックス状態

こんな状態なので、兵糧も水も弾薬もたっぷりあるはずの北条氏は
心が折れて降伏しました

こうして北条氏は滅亡し、関東は秀吉公のものになります

この大軍なら強襲すればすぐ決着はついたでしょう
が、それでも味方の損害を心配して
なるべく損耗の少ない方法を選ぶところが
秀吉公らしいです

 

・朝鮮への旅路

 

秀吉公がしでかした事と言えば
「朝鮮出兵」は外せません
なお、この時の秀吉公はかなり耄碌していて
千利休様を切腹させるなど、かなりおかしい政治をしていました
「ボケてたんじゃないか」とかいう説もあるくらいです
そういうわけで、この目論見に興味を抱いた傾奇者・前田慶次郎は
朝鮮に旅立ちます

刺客に襲われたり女性を助けたりと紆余曲折ありまくりなのが
彼らしいと言いますか・・・
なお、朝鮮の側は戦争など起こす気は毛頭なく
向こうがその気でも避けるように持って行くつもりでした
が・・・
リ・イル将軍が一行の暗殺を謀ったことで
完全にその目論見が崩れる事に・・・

「朝鮮にいくさ人はいない」
帰国後の前田慶次郎に朝鮮を庇う理由がなくなったのは
言うまでもなく・・・
その上、報告前に石田三成が秀吉公に
色々都合の良い事を吹き込んでた件も発覚
ウソがばれたらまずいという彼が自分で自分の尻拭いをできるように
持って行くことにしました

意外とお人好しな面ありますね、彼
ただ気に入らない相手には絶対零度ですけど

史実の通り石田三成に丸投げした結果、
朝鮮出兵につながります

前述しましたが、この時の秀吉公はかなり耄碌していました
以前に前田慶次郎が面会した時とは別人のよう
石田三成にすら助け舟を出した前田慶次郎が
醍醐の花見の席を途中退席したことからも変貌が伺えます

その後、豊臣秀吉は死去
その死後も豊臣の縁の下を支えていた前田利家も亡くなり

徳川家康公の天下取りの
サクセスストーリーがここから始まります!!

なお、病床の前田利家が徳川家康公の暗殺を
前田慶次郎に依頼しようとしましたが
前田慶次郎は「家康が死ねばまた乱世に戻ることになる」と言って
それを断りました

その言葉を証明するかのように、幕末までの長きにわたる
泰平の世「江戸時代」が徳川将軍家によって運営されていくことになります

ではまた

 

 

 

 
 
 
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