【小説・ノベル感想】十二人の死にたい子どもたち 冲方 丁 文藝春秋 【書籍感想】【レビュー】【ネタバレ注意】

LINEで送る
[`google_buzz` not found]
[`yahoo_buzz` not found]

十二人の死にたい子どもたち 冲方 丁 文藝春秋

 

あの「マルドゥック・スクランブル」の冲方丁先生が描く
謎が謎を呼ぶ「死にたい子供たち」の活躍するミステリーサスペンスです!

 

十二人の死にたい子どもたち 冲方 丁 文藝春秋
あらすじと感想

 

こんにちは、こんばんは
エビシャコです

大阪で大きな地震が起きました
大阪とその付近にお住いの皆様
余震が今後続くと思われます
引き続き、身を守る行動をとってください
塀やひびの入った建物には、なるべく近づかないようにしてください

ではレビューまいります
大きくネタバレしない程度に

 

・12人の子供たち

 

元々は病院だった建物へ、様々な事情から12人の子供たちが集まります
動機や生活環境、性別年齢様々な彼ら彼女ら
ですが「安楽死」、という
共通の目的のために集まりました

エビシャコがその場にいたら全力で止めてますけどね

 

・事件? 陰謀?

 

子供たちが集まるその建物では「異変」が起きていました
外に吸い殻が落ちていたり、モップが自動ドアの傍にあったり
エレベーターが4階で椅子などの障害物をドアに挟んで動けないようにされていたり
トイレに靴が片方だけあったり・・・・・・

そして最大の「異変」は・・・
彼ら彼女らが「眠り」につく、その予定だった部屋の中で
彼ら彼女らの誰でもない「謎の少年」が
死んでいました

こうして、「計画的な集団自殺」から状況は一変
この謎を解く議論へ展開していきます

 

・2番:ケンイチ

孤立を嫌う少年です
周囲と違うことをして孤立することを嫌がってはいますが
違和感を覚えるとそれを解決せずにいられない性分も持っているという
矛盾した性質があります

エビシャコはそういうのは嫌いではありませんよ?

 

・3番:ミツエ

化粧をしたり、謎解きよりも「計画の実行」を優先しようとしたりと
かなり積極的勝つ感情的な少女です
なお、参加理由は「亡くなった好きなアイドルの後を追うため」

そのため、後述の「4番」の自殺参加に猛反対することに

 

・4番:リョウコ

マスクと帽子で素顔を隠していた少女
芸能界でバリバリ働いてる売れっ子子役「リコ」
母親も芸能界の女優
で、母親や周囲から作られた「リコ」が嫌で参加したそうです
そのため、「4番」「リコ」といった呼ばれ方を嫌い
あくまで「リョウコ」という本名で呼ばれることにこだわっています

 

・5番:シンジロウ

異変が起きた際に「探偵役」として事件解決に積極的に乗り出した少年です
推理力も洞察力もかなりあります
「思考すること」を好み、その類まれな能力で家族を含む周囲を
巻き込んでいた模様

 

・6番:メイコ

多数派に所属することに安心感を覚える少女です
ピンク色の髪飾りをつけています
最も小さい「12番の少女」に声をかけて安心させようとするなど
母性的な面も

 

・7番:アンリ

まとめ役的な少女
黒い服を身にまとい、大人びた雰囲気です
何かを話すときは反論を受けた際に出すべき答えをすでに用意しているか
あるいはとっさにその場でひねり出せるかという
かなり議論の能力に長けてもいます
タバコのことを「毒の塊」と称して嫌ったり、
火をつけっぱなしの煙草に「火事」を危惧するなど
危機管理能力も高め

 

・8番:タカヒロ

たどたどしい口調が特徴の少年
と、いうのも母親に不眠治療として睡眠薬を含むあらゆる薬を医師に処方してもらって
大量に常日頃飲まされているため

時間が経過し薬の効果が体内から薄れてくると・・・・・・・・

 

・9番:ノブオ

 

メガネの少年です
盛大にネタバレになるので詳しくは書けませんが
「あること」をして参加した、とだけ

 

・10番:セイゴ

あまりよくない環境下で育った少年です
喫煙していますが
未成年は絶対にやってはいけませんよ!?


そのため、一見荒んではいますが精神面はかなり大人
今回の参加理由は、実母が付き合ってる「ヤバイ男」が保険金目当ての殺人を計画し
実母がそれに乗ったため
しかも、その保険金をかけている(殺す予定の)相手はセイゴ自身・・・

エビシャコが「ヤバイ男」を天井裏に引きずり込みたくなったのは
言うまでもありません
もちろん、「ネスト」直行コースです
慈悲はありません、「繭」になりなさい

 

・11番:マイ

ひたすらマイペースな金髪日焼け肌の少女です
思考も言動も浮いてはいますが、
それでいて鋭い指摘をしてきたり、彼女の一言で状況が一変するなど
なかなか侮れない存在です

 

・12番:ユキ

メンバーで一番小さい女の子、最年少
人見知りで、重要情報を知っても注目されたりするのが嫌で敢えて黙ったり・・・
マイの一言で「計画実行」どころでなくなった時には机に突っ伏すなど
かなり可愛い仕草も
マスコット枠、ですかね

エビシャコの中では速攻で「白い子ウサギ」のイメージに固まりました

エビシャコは「かわいいもの好き」なだけですけど!?

 

・1番:サトシ

今回の「集団自殺」の企画の司会役審査員参加者の少年です
場所の指定から準備、自殺方法や遺書の保管場所などなど
大人顔負けの実行力の持ち主であり、
議論の際は進行役であり参加者であり助言や提案を行うなど
やはり大人顔負けの能力を発揮します
彼のような人材なら、どの企業からでも引く手数多でしょう

実際にいたらエビシャコもスカウトしてますよ

 

 

・0番(?)

「謎の少年」
室内でいきなり死んでいるという衝撃的な登場の仕方をします


当初は彼が一番先に来た主催者の「1番」と思われていましたが
後に本物の「1番(サトシ)」が現れたため当然ながら「じゃあ、こいつは誰!?」という話に・・・
周囲には錠剤、傍に車椅子(異様に痩せた足から、自力歩行が困難か不可能と推測)
状況から一見「車椅子でここまで来て勝手に服薬自殺した」と思われましたが・・・

子供たちの議論や謎解きや刻一刻と変化する状況は
とても面白く、「引き込まれる」勢いです
時間を忘れる面白さとは、まさにこのことでしょう

ではまた

 

(追記)

ナイフが刺さったマネキンとか、妙な植物とか、
奇妙な飾りつけがされてる部屋のある建物
絶対に集会とか心中の現場にしないでくださいね?

絶対に集会とか心中の現場にしないでくださいね?
(大事なことなので二度言いました)

帰ってください(汗)

 

 

 

追記2018.11.23ネタバレ注意

 

 

 

・行方不明

 

 

屋上に調査しに行った帰り
「ノブオ」がいなくなります
「きっと逃げたのだろう」という話になりますが・・・

実は彼は、突き落とされたのでした

早く死にたい「メイコ」

ですが彼は「メイコ」を咎めることはしません
むしろ感謝の言葉を口にします
それは・・・
彼がかつて、同じやり方で
いじめっ子を殺していたからでした
彼は状況の打破のため「事故に見せかけた殺人」を思いつき実行
結果、それはかなりうまくいき
いじめっ子は「事故死」として片づけられました

死体を増やしまくる探偵はおかえりください!

 

うまくいったものの、彼は「殺人」をずっと気に病んでいた模様・・・

この本を1ページ目から読み直しましょうか?

 

 

・マイ爆弾

 

幾度となく議論が起きて調査になり・・・
「集い」の最大目的である「集団自殺」は度々延期になります
そんな中、「マイ」が爆弾発言を・・・
なんと彼女、適当に全部「1」だけを選んだ結果
合格してここに来たと暴露

さすがにこれは「集い」の根本を揺るがしかねない事なので
大騒ぎになります

その後も彼女はひたすらマイペースに振舞います
結果、「セイゴ」は解説兼通訳兼ツッコミ役に・・・

ご苦労様です・・・

 

・本当に病気なのは・・・

 

「タカヒロ」のお話
彼がどうして薬漬けになったかというと・・・
「落ち着きがないから」だったそうです
と、いうのは
遊園地でトイレに行きたくなり我慢できなくなったので
母親にそれ以来、医師に処方してもらった薬を飲まされていたと
耐性ができて効かなくなったりしてきたら
量を増やしていった・・・と

え~とですね

エビシャコの職場での経験から言わせてもらうとですね

トイレ我慢させて漏らされるほうが
仕方ないですねヨシヨシ/// はなはだ迷惑です!

え? 私なにか変なこと言いました?

 

後処理が大変なんですよ本当に

エビシャコの遭遇ケースはまだオムツ卒業したての子なんで
かわいい/// 大目に見ることができますが・・・

・・・私、変なこと言いました?

 

ともかく、トイレに行きたいと意思表示してくれるのは
有難いことと思ったほうがいいです
かわいらしく 意地張って漏らす子いないわけじゃないんで

ちょ、え!?まっぶげし!!?

で・・・本題を言うとですね
この母親を精神病院にぶち込むのが
正しい処置だったのではないかと

「トイレを我慢できなかったから」
ではお母さま、あなたはどれくらい
便意を我慢できるんですかね?

「トイレに行きたい」は病気でも何でもない
生理現象でごくごく自然な行為です
なんの異常もありません

逆に、「まったくトイレ行かない」とかいう場合は
ただちに病院に連れて行って検査してもらうほうがよろしいかと

この程度で「落ち着きがない=精神病」と断定されてたら
世の中の子供全員が患者ですよ

彼にとって不幸なことは
この母親から産まれたこととしか言えません
「親は選べない」ですから

 

 

・真相の発覚

 

議論の中、突如「ゲップ」を誰かがします
12人の中ではなく・・・
ベッドの上に寝ていた死体君からでした
そう、彼は生きていたのです

やがて、突き飛ばされた「ノブオ」も部屋に合流

「0番」を連れ込んだ協力者と黒幕が明らかになります

ネタバレが嫌という人は

ここらで引き返してください

では、いきます・・・・・・・

 

 

 

 

黒幕は・・・
最年少の少女「ユキ」でした
そしてベッドにいたのは彼女の「兄」
二人乗り自転車を運転中に悪ふざけをして事故になり
彼が植物状態になったことで彼女は罪の意識を感じ・・・
今回の集いに参加
協力者は「ノブオ」と「アンリ」
とは言っても事前に「ユキ」と打ち合わせしたとかではなく・・・
二人にびっくりして「ユキ」が「0番」を置いて隠れてしまったため
このアクシデントで「集い」が中止になることを恐れての
とっさの行動でした

 

・中止

 

「アンリ」がこの集会に参加した本当の目的を話し始めます
子供を道具扱いする親や大人へ
彼女は自分たちの死で社会に意思を訴えて
社会を変えようという・・・
かなりマクロな考えをしていました



ここに集ったのは意思や目的を同じくした
メンバー全員成人済みの結社の同胞ではなく
それぞれがそれぞれの事情を抱えて安楽死を決意した

12人の子供たち(「0番」を含めると13人)

当然、
そんなマクロすぎる話など
理解などされるわけもなく・・・
(たぶんいたのが大人でも同じマクロな視点の持ち主でもいない限り
理解しがたいと思われますが)

みんな死ぬ気が完全に失せた結果、

全員一致で「安楽死の中止」を選択します

ある者は現状を打開する有効策を胸に
ある者は生きることを選択し

ある者は協力して現状の打破を約束して
それぞれがそれぞれの日常に帰っていきます

そしてここで最大の謎
「1番」こと「サトシ」がこの集いをやっている理由が明らかに


「サトシ」は父を亡くしたことがきっかけで
父の勤めていた父の亡くなった病院で
これをやっていたのでした
(ほかにも協力者がいる模様)

そして・・・
彼はこの集会を企画したのは
今回が初めてではなく
すでに3度も企画していたのでした

早い話、賭けのテーブルに自分の命を常に出し続けて
カウンセリングのようなことをしてきたのです
もちろん、賭けに負ければ参加者と一緒に安楽死です

これまでうまくやり、今回も賭けに勝った彼ですが
次もうまくいくとは限りません
ですが彼は、これをまだ続ける気満々です

彼がやっていることは賢い行いではないですけど
多くの人命を、その心を救っていることは
まぎれもない事実でしょう

なお、コレに気づいた「アンリ」は次の集会にも参加を表明した模様

ではまた


 

ポチリとお願いします


人気ブログランキングへ
にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
にほんブログ村

 

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ