Monster Makers’ Conflict-第0部第1章:再起の旅立ち・プロローグ:滅亡の後日譚

LINEで送る
[`google_buzz` not found]
[`yahoo_buzz` not found]

いきなり「とあるライダー世界」とクロスしています

投稿サイト:ハーメルン – SS・小説投稿サイト 様(https://syosetu.org/)

【MMSS】投稿ページ:Monster Maker ResurrectionRPG FAN SS- Monster Makers’ Conflict-

第0部第1章:再起の旅立ち

プロローグ:滅亡の後日譚

私は、リュミール

勇士ツチラトのパーティーに所属している吟遊詩人

薄い青色の髪に白い鳥の羽の飾りのついた帽子を被せ

戦場では鼓舞する歌を

戦いが終わったら鎮魂歌を

夜は子守唄を朝は目覚めの歌を歌う

 

あの『カオニュの乱』と名付けられた戦いは終わり

第四次モンスターメーカー戦争も終わった

一人の優しい魔女が放った炎に世界は焼かれていった

代償として彼女は虚空に吸い込まれ封印された

「大罪人」の烙印とともに

 

世界は光も闇も失い、「冬の時代」が来た

 

それでも戦いは終わらなかった

 

あの炎を逃れた別世界から来た勢力

「侵略者」と呼ばれる空の上から来た者たちは

連携していた悪魔たちが撤退した後も戦闘を継続していた

どういう理屈か「鳥類のコードネーム」を冠する彼らは

滅亡戦争においても強敵だった

しかし、今私たちの目の前にいる艦隊は

これまで相手した彼らとは桁が違った

そして今度ばかりは、非はこちら「フェニキス」にあった

私たちの味方部隊の暴走によって撃墜された

彼らの船は空中で爆発四散した

 

知的なケンタウロス種族「フウイヌム」の国「セントーラ」

そこは今や滅びつつあった

「危険な技術の秘匿」が私たちの介入の動機だけど

彼らは最初から情報を出して否定していた

それでも上は攻め込むことを選んだ

彼らの技術を手にするために

 

そして「セントーラ」にいた「非武装民間人」の「避難船」が撃墜されたことで

「侵略者」を本気で怒らせてしまった

撃墜された中に、彼らの船があった

運の悪いことに、そこに来たのは「総司令」と呼ばれる

「侵略者」の頂点に位置する存在が座乗する旗艦を中心とする艦隊

つまり「本隊」とも言える戦力だった

 

その戦いは、「戦い」とすら呼べない一方的なものだった

見せしめとばかりに私たちのホームだった別大陸にある本国は

敵旗艦が空中に投影して映す映像の中で

文字通り跡形もなく破壊された

それを見せつけた後で、「侵略者」はこちらへ牙を剥いた

「侵略者」はセントーラへの救援に旗艦を除く全艦艇を投入した

こちらの相手は旗艦ただ一隻とその艦載機のみ

それでも、その「たった一隻」に私たちは敗北した

反撃どころか抵抗すらできない苛烈な攻撃

脱出艇すらも容赦なく落としていく無慈悲な光と弾の飽和の中に

私たちはいた

私たちの乗る船も落ちた

「抵抗は無駄だ、降伏も認めぬし捕虜も取るつもりはない

死ね、滅べ、貴様らが殺した我らの子らのように!」

勝利が確定した時に彼女=総司令が発したのは

無慈悲な処刑宣言

その砲台の一つがこちらへと向けられた

私は咄嗟に隣にいたツチラトを突き飛ばした

「リュミール!!」

私の名前を叫ぶツチラトへ

笑顔で私は手を振った

熱いと思う暇すらなく私の意識は

蒸発して消えた

 

私の「戦争」は

ここで終った

目覚まし時計のアラームで

すべては消えた

「ん・・・・・・・」

アラームを手探りで消して私は伸びをする

こんな夢を最近よく見るようになった

私は「リュミール」じゃない

「留備 瑠美琉(るび るみる)」だ

両親を「長野の発掘現場近くの事故」で亡くした

平成の日本の女子高生

ここ最近は「未確認生命体」というバケモノが

この東京で人を殺す事件が相次いでいた

私にはテレビのニュースの

縁のない遠い世界の出来事だ

その日もニュースを見てそう思った

「行ってきます」

一人暮らしのアパートの部屋

朝食を食べて皿を片付けて

テーブルの上の両親の写真に挨拶をして

私は部屋を出た

 

その日もいつも通りの日常が始まると

微塵も疑わないまま外へ出た

 

「きゃあああ!」「お姉ちゃん!」

通学途中に悲鳴を聞いた私は、そっちへ走って向かった

赤い水たまりの中にジャージ姿の女の子が倒れている

その傍には幼い女の子と

その子を抱きしめるその母親らしい女性

「お姉ちゃん」というのはジャージの子のことだろう

・・・ジャージの子はうつ伏せのまま動かない

私は、母親が女の子ではなく別のところを見ていることに気づいた

改めて見ると女の子の背中にはタイヤの跡があった

私は母親の目線の先を追う

「バックします」

電子的な声がした

トラックがバックで突っ込んでくるのが見えた

余所見とかじゃない、わざとやっていると何故か分かった

「ちょっ・・・」

私はとっさに横に転がった

「ジョベダバ」

聞いたこともない”鳴き声”がした

運転席から奇抜な格好の男が顔を出す

そいつと目が合った

そいつは笑みを浮かべた

そいつが「普通じゃない」と、何故かはっきり分かった

そいつは目の前で「変身」した

そいつは・・・「未確認生命体」だった

私はこれまで「未確認生命体」に出会ったことがない

その存在もテレビの向こうのニュースでしかない出来事だった

殺人を繰り返す「異形の怪物」という情報しか知らない

でも、私は目の前のトラックの運転席にいるバケモノが

それだと確信した

「逃げて!!」

思い出したのは母親と女の子のことだ

二人はまだ呆然とそこに座り込んでいた

二人に叫びながら私は運転席にカバンを投げつけた

「ギャ!?」

うまいこと未確認の顔面にカバンが当たった

「リントレジョブロ・・・!」

「こっちだバケモノ!!」

言葉が通じるかどうか分からないけど

挑発していることは伝わったのだろう

「ボソギデジャス!!」

言葉の意味は分からないけど怒っていることは

私にも分かる、だから振り向かずに走った

音でわかる

そいつは私にトラックごと迫ってきている

あの母子からできる限り引き離そうと

私は全力で駆け出した

「バックします」

あと少しでトラックの入れない狭い路地に入れる

勝利を確信した瞬間

すさまじい衝撃が背中から襲い掛かって

私の意識は途切れた

槍を持った男が申し訳なさそうに言った

あの人の最期を

 

黒い剣士は項垂れていた

すべては自分の招いた災いだと

ひたすら自分を責めていた

息子の恋人の私に

なんでもしてやると約束した

 

その時の私は目に光を失っていたけど

なぜか彼らの姿は認識できた

だから、信頼できる彼らに託した

「ツチラトの詩」を

顔に朝日を浴びて

私は夢から覚めた

ボレソラン団長の一座「エリミネッタ」

その歌姫にして詩人リュミール

それが今の私だ

 

(つづく)

解説:「ルミール」

チェコの伝説「乙女戦争」に登場する吟遊詩人
・・・なのですけど
大体クローズアップされるのはメインを張っている
「ツチラト」「シャールカ」のため

解説に名前すら出ないことがほとんど
(乙女軍のリーダー「ヴラスタ」すら
ちょくちょく出る事あるのに、この有様)

この人は一応「男軍(プシェミスル王軍)」側の男性なのですが
この後で絡んでいくキャラクターたちや展開の都合上により
名前と下地だけを参考に女性キャラを作成することにしました
ではまた

参考書籍(敬称略)
ヤナーチェク歌劇「シャールカ」「物語の始まり」対訳と解説
(日本ヤナーチェク友の会 編)

コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ