Monster Makers’ Conflict-第0部第1章:再起の旅立ち・プロローグ5:傲慢なシャーズ

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第0部第1章:再起の旅立ち

今回のお話は、小説「ナルド預言書」の「あのお話」に
ちらりと触れます

プロローグ5:傲慢なシャーズ

私はリュミール、吟遊詩人だ
ディアーネさんたちと組んで
あのゾール神の復活を阻止するリザレクションにも参加・・・
・・・できたら良かったというお話(涙)
私が到着した頃には、すでにそのリザレクションは達成されていた
orz
ひとまず
ディアーネさんたちの勝利と無事を喜ぶべきだと
私は気持ちを切り替えることにした
それにどうやら、ドミニクのリザレクションは
彼女たちのとは別のものらしい
ディアーネさんたちがリザレクションの達成の後も
ブルガンディに残っていたのは
ドミニクの「お告げ」にあった「共に行く仲間」が来るまで
彼女が心細くないように一緒にいたからだ
・・・と、いうのは建前だということは
私はこの島の港町についてすぐにイヤというほど
後頭部に刻んだ
「いい、ドミニク?
リュミールやベステラちゃんに迷惑かけちゃだめだからね?」
「私ってそんなに危なっかしいですか?」
危なっかしいというよりも「危ない」の一言に尽きる
初対面の人間の後頭部に飛び蹴りするような少女だ
それも、ディアーネさんたちが目を離した僅かな隙に
「ドミニクは私がじっくり監視します」
「うう、リュミールまでひどい」
「ひどい」とは、こっちのセリフだった
人の頭を予告なしで蹴飛ばしておいて・・・・・・#
ディアーネさんたちには一緒にいて欲しい
もっとたくさんお話ししたいし冒険譚も聞きたいけど
生憎と彼女たちには次の使命があった
彼女たちは、すぐエルセア行きの船で行ってしまった
この暴力武闘家少女を置いて
「で・・・何をすればいいの?」
私はディアーネさんたちを見送った後で
ドミニクに聞いた
ドミニクの顔が(・_・)になった
「あのねドミニク、私は『迷える闘士を助けよ』としか
お告げで言われていないのよ」
私が言うと・・・
「私も『共に行く仲間を待ちリザレクションを行え』としか
言われていないよ?」
ドミニクの返答は予想外だった
これは、どういうことだろうか?
私たちは顔を見合わせて考えた
「他にも仲間が来るかもしれないね
こういう時は焦らず待った方が良い事もあるって
ノーラの姉御が言ってたよ」
悩む私たちを見てシャットさんは笑って言った
幸い、シャットさんの御厚意で私たちは館に泊まることができたので
食と住には困らなかった
でも、ただで止めてもらうのも悪いので
何か手伝えることか自分たちでできる仕事はないかと
聞いてみたところ・・・
シャットさんから頼まれたお使いをすることになった

その日の午後に私とドミニク、ベステラは目的地へと向かっていた
それは、ブルガンディ島のシャーズ貴族の店だ
名前はシャーカラン・ベドフォード
貴族とは言っても当人が勝手に名乗っているだけで
ついこの前まではただの商人だったとシャットさんは言っていた
ただ、ここ最近になって急に金持ちになり幅を利かせ始めたのだという
当然、シャットさんを含むシャーズの商人たちはもちろん
他の死すべき種族の商人や人々からの印象も芳しくない
だから、彼は「警告」をすることを決めたのだ
私たちはシャットさんからの手紙を持ち
彼の商会のマークの付いた腕章を付けている
「長居はしなくていい、すぐに戻ってきてくれ
たぶん何もせずに帰してくれると思うけど
一応、向こうから出されたものは
お茶菓子一口、水の一杯でも口にしない方がいい」
つまり毒か薬を盛ってくるような相手だと言うことだろう
・・・果たしてそんな相手が直に帰してくれるだろうか?
「帰されなくても心配しなくていい
その時はボクが日が沈む前に迎えに行くと相手に言ってくれ
それでも帰してくれなかった時も心配は要らない
キミたちに何かあった、その時は・・・」
ここで、シャットさんは言葉を切ってから続けた
「その時は、ボクを敵に回したことを後悔させてやるだけさ」
凄みのある笑みで
今の彼はキャプテン・ノーラの下で修業していた小僧ではない
今やブルガンディでも名声を轟かせる大商人だと聞いている
でも、その時のシャットさんは、商人とは全く違う
「別の顔」を持つ人物に見えた
*
*
*
ベドフォード商会の長の家
シャーカラン・ベドフォードの屋敷の中では
豪華な客間、ふんだんに贅が尽くされているとわかるソファーに腰掛け
年代物のテーブルを挟んで二人のシャーズが対峙していた
一方は屋敷の主のシャーカラン・ベドフォード
もう一人は、深紅のフードを被った女性のシャーズだった
「急にいかがなさったのですか、『ハヤブサ』中将閣下?」
「ビーリアでいいよ、
今は『トリカゴはこの星にはいない』
そういうことになってるからねぇ」
ベドフォードはその言葉に、ただ頷いた
ビーリアは紅茶を一口飲んで続ける
「私の用件はね、『目立ちすぎだ』という警告だよ」
ベドフォードは相手の眼光に背筋が凍った
ベドフォードは立派な髭をたくわえた男だ
その眼光は鋭いことで知られていた
特に馬鹿にした相手は例えプリーストだろうと絶対に許さない
しかし、目の前の赤いフードの女—ビーリアを前にしては
その眼光は効果なく、顔も青ざめている
「”本隊”が戻ってくるまでに密かに橋頭保を確保し、
それを保持するのが、お前の任務のはずだよね?
私はそのためにお前の”不始末”を水に流して
あいつの子供たちからも匿った上で
大金を流し続けたんだよ?」
ビーリアは明らかに不機嫌だった
「は、しかし、急に大金を動かしても
怪しまれると思いまして・・・」
ビーリアはベドフォードの言い訳に
溜め息を一つついて言った
「あんたのつまらない見栄に巻き込まれて海に沈んだ
うちのあのバカ弟子でもね、誤魔化し方はもう少しはマシだったよ」
「海に沈んだ弟子」を引き合いに持ち出された時
ベドフォードは死を覚悟した
大戦中に「侵略者と取引した方が儲かる」という理由で
「侵略者」側に付いたものの
ベドフォードはさらに欲望が強くなった
「侵略者」の中でのし上がろうと考えた
あわよくば「侵略者」の頂点に立ち
その戦力を意のままにしようとさえ・・・
しかし、想定外の事態に直面して野望は頓挫した
「侵略者」は彼が考えるような組織ではなかった
おおよそベドフォードの持っていた思想も価値観も・・・
否、ウルフレンドのどの種族の思想も価値観も相容れない組織だった
組織というよりもむしろ「機構」「システム」といった方が近いモノであり
その動きはひたすら機械的だった
だからこそ価値観も思想も容姿も異なる多種多様な種族が
一つ屋根の下に集合し統率を保っていた、とも言えた
だからベドフォードは上に進むにつれて、うんざりし出した
巨大な機械の一部に部品として取り付けられるだけという
そんな無機質な感覚を覚えた
それでもベドフォードは諦めず、もっと効果的な策を講じようと考えた
それがウルフレンドでも使っていた手段だった
「侵略者」内部でライバルの追い落しを謀ったのだ
結果、ライバル=ビーリア失脚を狙った作戦は的外れに終わり
挙句に戦力の要だった
巨大空母マリー・ア・ヴェール撃沈を招くなど
ライバルどころか「侵略者」そのものを
背後から蹴飛ばすに等しい損害を出した
さすがに「侵略者」から追われる身となり
組んでいたもう一人の協力者と一緒に逃げ出したものの
「ガマグチヨタカの残党」に捕まった
海に沈む前のガマグチヨタカが時々嬉し気に話していた「子供たち」の手で
絶望と苦痛の中で殺された後でリザレクションエイジへ転生した
しかし、自由にはなれなかった
転生官僚の直後、転生先の目星をつけていたビーリアに捕捉されたのだ
「私の可愛い弟子を海に沈めておいてトンズラなんて
できると思ったのかい?」
ビーリアはまだ許していなかった
前世での悪行を清算させる形で
無理矢理「侵略者」の現地橋頭保確保に協力させられる羽目になり
今に至っている
「・・・とは言ってもあんたの言うことも一理あるし
あいつはあんたみたいに融通利かない頑固者だったからねぇ」
ビーリアの言葉が少々和らいだ事に、
ベドフォードは内心ほっとした
しかしそれを顔に出してはいけない
次に何を言うべきか考え口を開こうとしたとき
ビーリアの耳がピクリと動いた
「・・・来客だよ、誤魔化す用意をしときな」
ビーリアがそう言い放つのと来客を告げる玄関の呼び鈴の音が
屋敷の中に響くのは同時だった

(つづく)

 

 

<解説1>

シャット:
そろそろ「裏の顔」をカミングアウトする時期かと思い
この流れにしました
「ウルフレンド最悪のいたずらっ子」の異名を持つ彼も
リザレクション・エイジでは館を建て
シーフ・ギルドのトップに立つまでに成長しました
個人的に好きなキャラクターですが
キャプテン・ノーラの弟分としてドタバタ走り回っていた頃が
第一印象なので、彼の公式設定の「成長」には驚かされました
 

<解説2>

シャーカラン・ベドフォード:
シャーズの商人で転生者
大戦中に「侵略者と取引した方が儲かる」という理由で
「侵略者」側に付いた男
その後はそれだけでは物足りなくなり立場を利用して
「侵略者」内部であれこれした結果
戦力の要だった巨大空母マリー・ア・ヴェール撃沈を招くなど
「侵略者」の戦力削減と影響力激減に大いに貢献
もう一人の協力者と一緒に逃げ出したものの
「ガマグチヨタカの残党」に見つかり処分されました
が、リザレクションエイジにて転生
しかし自由にはなれず前世での悪行を清算させる形で
無理矢理「侵略者」の現地の橋頭保確保に協力させられる羽目に

名前の由来は百年戦争で活躍したイギリス軍の
「ベッドフォード公爵ジョン・オブ・ランカスター」より

 

<解説3>

ビーリア(ラ・???・?):
「ハヤブサ」は「トリカゴ」のコードネーム
階級は中将
大戦中~冬の時代に至るまで
妨害や情報漏洩に気付いていたものの
軍内部からの工作とは
巨大空母撃沈まで気づかなかった人
その上、生け捕りにする算段も弟子の身内の仇討ち出撃でご破算
責任を取る形でウルフレンドに任地を固定されることになりました
なお、彼女の弟子の何人かは気候や食べ物等が気に入り
ウルフレンドや他の大陸への永住を希望した模様

 

<解説4>

ガマグチヨタカ:
ビーリアの弟子、深海に沈んだものの
今は復活済み
「トリカゴ」中佐だったものの二階級特進制度で准将に昇格
救難信号を全く気付かなかった上層部の後ろめたさで
階級そのまんま&色々と補償をもらったり
ウルフレンド永住希望者の一人
特にすることがないので、現在は自由行動中
とある女性を探してベング~メルキアあたりをウロウロ

 

<解説5>

ドミニク:
ベング高原の僧兵に拾われ育てられた、みなし子
公式アンソロジーコミックのホリィアクスをめぐる冒険で
師匠を失ったのでディアーネ姫にくっついていました
ベング高原つながりで「あのキャラクター」と後で絡ませる予定です
また、師匠である「ベング高原の僧兵」は
ファンの間では「ペリエールではないか?」と専らのウワサですね
次回、活躍予定

 

 

ではまた

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