Monster Makers’ Conflict-第1部第1章第0話:聖女追放

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第1部リザレクションの序章

第1章のプロローグです

第1章:エルセア聖女追放騒動

第0話:聖女追放

エルセアには「防衛戦力」がある
主に市民兵だが、傭兵やエルセアに拠点を置いている各勢力の戦力もまた
エルセアの危機に団結して立ち向かう事もある
それに、モンスターやオーク軍だけが警戒の対象ではない
この街を占有せんとする勢力はいつの時代も絶えず出現した
そういうわけで、私的に結成された様々な自警団もいて
「防衛戦力」に加わっていた
大体はどこかの勢力が面倒を見ている子分的な存在のため
元々おおらかで全てを受け入れる性質のエルセアは
これを黙認していた
しかし、数が増えれば「防衛戦力」にも関わらず
「街を占有せんとする勢力」に尻尾を振る自警団の出現も珍しくない
エルセアの王族も貴族たちも
あらゆるものを受け入れ発展し
人々がゆったりと平和に暮らす街が好きだったので
そう言った連中の事には眉をひそめた

例えば、「猟犬」と名乗る自警団がいる
彼らの正体は、ヒューマンの国の中心を自称し
王家のあるゾラリアから送り込まれた貴族の子弟だ
元々はゾラリアにおいて治安維持を目的とする活動を行っていたのだが
エルセアでの影響力確保が目的で送り込まれた
しかし彼らはあまりにも異質が過ぎた
エルセアにある勢力を意に介さないのはまだいい
彼らは他の、他所から来てエルセアに根付いた人々のように
「水に慣れる」事をしなかったのだ
「エルセアに秩序を」を合言葉に「自分たちの正義」を振りかざし
通常は目こぼしされ、暗黙のルールで許されているような
些細な事ですら彼らは許さず
「罪は罪」「法は法」それを常套句に
しばしば揉め事に発展させていた
彼らはエルセアの「不文律」「慣例」などに一切の注意を払わず
「自分たちの常識」をエルセアに押し付けた
娼婦や孤児、路上生活者らも「猟犬」に見下され追われた
彼ら彼女らの知人友人である自警団からの抗議にも
「猟犬」は耳を貸さなかった
「猟犬」への反発は日に日に高まっていくが
当の「猟犬」たちは気にも留めなかった
「ゾラリアの王家と貴族」という大きな後ろ盾と「猟犬」構成員の練度
さらに「庶民ごときに何ができる」という貴族意識が
彼らの傲慢からブレーキを取り去っていた

しかし「猟犬」の認識と「現実」は、全くの別問題である
ウルフレンドは「猟犬」を中心に回っているわけではない
あらゆるものを受け入れるのがモットーとも言えるエルセアであっても
「限界」は当然存在している
「もう限界だ、ゾラリアの王族を向こうに回してもいい!
やつらをこの街から駆逐しよう!!」
そんな怒りの声を上げて仲間に宥められる自警団員や
市民兵があちこちで出始めた

しかし宥める仲間も同じ気持ちである
限界はある
「猟犬」の知らぬ間に膨れ上がったものは
爆発の時を迎えつつあった

そして、そのきっかけは、聖女エミリオンだった
彼女はエルセアへ王女戦士ディアーネたちと共に来た
そして、エルセアが魔物の襲撃に遭っていると知ると
ディアーネたちと別れ一人残った
それでも魔物の襲撃は止まなかったが
エミリオンの献身のおかげで
エルセアはだいぶ楽になった
彼女の呼びかけもあり
エミリオンを中心に魔物への犯行作戦を行う勢力が
できつつあった
ところが
エミリオンが知らない間にウワサが出ていた
「魔物たちはエミリオンが目当てでエルセアを襲っているのではないか?」と
もちろん根拠など無い眉唾である
第一、魔物の襲撃に晒されているのはエルセアだけではない
大きさの大小に関わらず死すべき種族の住む村や町は
常に魔物や災害などの危険に晒されてきた
エミリオンの抗戦を関連付ける証拠も無い
しかし、その話を信じる者たちの数は徐々に増えていき
エミリオンを信じる者たちは聖女に醜聞を聞かせまいと
聖女の近辺でウワサ話をすることを仲間内で禁じた
いずれそんなウワサは立ち消えになるだろうという楽観視もしていた
だから
「魔女エミリオン、貴様をエルセアから永久追放にする!!」
エミリオン追放派が自分の派閥に付いた自警団だけでなく
「猟犬」まで味方に付けてまで追い出しにかかった事は
エミリオン逗留派にとって寝耳に水だった
そして彼女の側に付いていた人々までも捕縛され
エルセアの発展に貢献していた「貧しい貴族」までも捕まった

人々の怒りを爆発させるに、それは十分すぎた

「貧しい貴族」の素性など人々は知らない
知る必要も無い
そんな者はエルセアでは珍しくもないからだ
しかし彼は多額の寄付を孤児院などの福祉施設へ行い
必要とあれば工事にも献金を行った
彼の住居はエルセアで一番安い土地の一番安い家だった
家具もテーブルに椅子、ベッドなどと言った
必要最低限しか無く
泥棒が入ったとしても「盗むものは無い」状態だ
唯一衣服だけは一通り揃えていた
彼の資金がどこから来ているのかは謎である
しかし、そんなものは人々の知った事ではない
「彼は身を削ってでも尽くしてくれた
その事実、それだけで十分だ」
彼を慕い敬う人々はそう言って醜聞好きな連中を追い払っていた
彼らの怒りにも火が付いたのは言うまでもない
「もう限界だ、全て終わらせてやろう」
「これ以上、犬どもの好き勝手なんてさせるものか」
もはやこの段階で、それを止める者は皆無だった
しかし結局、爆発は戦闘開始前の寸前で終わった
当の標的がいなくなってしまったのだ

(つづく)

解説

解説1:自警団「猟犬」
作中で触れている通り「ゾラリア」から来た勢力です
各メンバーが「猟犬」にちなんだ犬種のコードネームを所持しています
ほとんどが貴族の子弟や私生児で形成されているため
各家からの献金で潤っている模様

 

解説2:貧しい貴族
モデルは「レ・ミゼラブル」の主人公
悪い人ではありません
ネームドで設定も固まりつつあるので
いつかは活躍してもらう予定

 

ではまた

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