Monster Makers’ Conflict-第1部第2章第2話:リュミール最初のリザレクション | 回廊蝦蛄日和

Monster Makers’ Conflict-第1部第2章第2話:リュミール最初のリザレクション

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第1部リザレクションの序章

※ドミニクは厳しい師匠の下で特別な訓練を受けてきた子ですので
絶対にマネをしないで下さい

第2章:炎の魔女を探して

第2話:リュミール最初のリザレクション

私はリュミール、吟遊詩人だ
今はヴィシュナス様の住んでいた塔の跡地にいる
そこで発見した水晶玉の中にヴィシュナス様がいた
「閉じ込められてるなら出してあげなきゃ!」
「はいストップ!!」
私はどこからか取り出したハンマーで水晶玉を割ろうとしたドミニクを
咄嗟にハイキックで遠くに飛ばした
「あ、あの・・・続けてよろしいですか?」
一連の出来事にヴィシュナス様は戸惑っている
まぁ当然だろう
「あ、はいどうぞ」
ドミニクが星になるのを見ながら
私は促した
「まず、塔の片づけをしてくださっただけでなく
私の供養までしてくださったこと、感謝してもしきれません
ですが、申し訳ない事に私はまだ受肉したてで
あなた方に御礼として差し上げられるものは
その塔の跡地に落ちているアイテム以外ないのです」
「いいえ、気になさらないでください」
相変わらず丁寧な人だと思った
「そして、リュミール
ついでのようで悪いのですが・・・
あなたにリザレクションを授ける時が来ました」
ついに私もこの時が来たか、と気を引き締める
「リザレクション」は読んで字のごとく
この世界を再生するクエストだ
ある魔術師は古代の遺跡を、ある若者は絶滅したはずの果樹を見つけたと聞く
そしてつい最近はディアーネさんたちがゾール神の復活を阻止して
ブルガンディ島に平和をもたらした
「覚悟はできています、ヴィシュナス様」
「分かりました、あなたにはルフィーアを探してもらいたいのです」
ん?
ルフィールじゃないの?
私の疑問を見透かすようにヴィシュナス様は続けた
「ルフィールはガンダウルフ殿が保護しました
彼女を守護していたオークの騎士と一緒だそうです」
そういえば・・・酒場などで収集した水色のウィッチロウブの女の子の話には
彼女を守護する騎士の話もくっついていた
バケツを被ってるとか、牙があるとか、実はオークとか
様々だけど・・・
助けられた人もいて『彼の正体が何だろうとオークだろうと関係ない』と
かなり好意的に話してくれたこともあった
「ヴィシュナス様、お言葉ですが・・・・・・
ルフィーアはガンダウルフ様が保護しておられるはずでは?」
ヒク・・・と、ヴィシュナス様の端正な顔が引きつった
そして彼女は言いにくそうに言葉を続ける
「それが・・・・・・・
家出してしまったようなのです」
おいおいマジか?
大戦から1000年経っているとはいえ、「災厄の魔女」「大罪者」の話は
童話になったりして出回っている
当人とは誰も思わないかもしれないけど・・・
変な奴に目を付けられたら危険だ
特に最近は『聖エステフ教会』とかいう良く分からない宗教が興っている
そして彼らは魔術師の存在そのものを快くは思っていない・・・
「この水晶玉を持って行ってください
必ず役に立つでしょう
あなた方にご加護がありますように・・・」
ヴィシュナス様の姿はそこでかき消えた
「・・・まだ、彼女は転生して間がない
通信だけでもこれが精いっぱいという事だろう」
ヴィシュナス様は千年もの間、ずっと人々を助けながら
妹のルフィーアを追い求め助けようとしてきた
それが今やっと実ろうとしているのだ
・・・私はこれを手助けしたい
ディアーネさんの無二の友であるルフィーアも助けたい
私はまだ彼女に「大戦」で助けてもらったお礼も言えていないのだ
「ごめん、リュミール怒った?」
「ううん、とっさに蹴飛ばしちゃって私こそごめんなさい」
無傷のドミニクが帰還した
本当にタフな子だ
*
*
*
モンタズナの馬車を辞したグラナールは気が重かった
ルフィーアを仲間に引き込む任務に加えて
アルボアを復活させ連れ戻す任務まで科せられた
前者よりも後者が問題だった
アルボアの意思などどうでもいい
今のご時世、彼女を好条件で雇えるのはモンタズナ派くらいだ
ディオシェリルの可愛がっている闇の三姉妹の長女にあんな扱いをした以上は
ディオシェリル派に付くことも出来無いだろう
モンドールの派閥にも『闇の騎士団』はいるが、
男社会の色が濃いあそこに彼女が入り込む余地など無い
それよりも、「悪魔が手にした生贄を手放すかどうか」という事が重要課題だ
仮の話として
グラナールが知る同じ悪魔とつながりのある魔術師あるいはダークプリーストは
そんな課題をどうするかと聞かれたとしても100%
「何をバカな事を言ってるんだ?」と返答するだろう
悪魔が生贄を手放すことなどあり得ないからだ
それは「契約に則った報酬」であり、契約が完了した後での変更は不可能だ
報酬の取り消しどころか別の報酬に替えることもできない
グラナールの知る限りでは
唯一方法があるとすれば、対象の悪魔を打ち滅ぼすしかない
が、それは悪魔たちに対する背信行為に他ならない
二度と力を貸してくれなくなるばかりか、
彼らはその背信行為のツケを容赦なく取り立てに来るだろう
まして相手は悪魔の王「デーモンロード」だ
まず滅ぼすことが可能な相手ではないし
そんな事をすれば悪魔全体を確実に敵に回すことになる
だがモンタズナは「アルボアを連れ戻せ」と言った
今まで生贄になった人間がすぐ戻った試しなど無い
大抵は悪魔が食い尽くし飽きて自発的に放棄した後で転生するのだ
時として数百年と言う時間が経過することもあると言う
そうして解放されたとしても、悪魔たちに散々嬲られた魂は・・・・・
その前に、彼女は復活したとしても
モンタズナ派に戻って来てくれるかどうか分からない
准将は単純に『愛しの』アルボアが手に入ればそれでいいから
協力を申し込んできただけの奴だ
魔王に褒美として所望するというから少なくとも
アルボアそのものを取り戻すことはできるだろう
問題は、その後だ・・・・・・・
転生者でも記憶を持たず転生する者は少なくない
しかし、悪魔の生贄になるなどと言った強烈な記憶を
忘れる奴などまずいないだろうし
忘れてくれたとしても何かをきっかけに思い出すだろう
つまり、彼女が納得するだけの金を積み上げるのが一番の有効策と言えた
近しい人間を人質に、などとは部族が滅んでから孤独な転生を繰り返した彼女には
おおよその人間とは別の意味で不可能だった
第一、それで機嫌を損ねた彼女が准将に自分を殺すように頼む恐れがあるし
准将はそれをあっさり聞き入れる予感がした
『私の貴重な資金をこんな事で・・・・・・』
いつか自分がモンタズナ派を乗っ取り、闇の軍団を悪魔の力を借りて統べる
そのために準備していた貯えを放出しなければならない
それと、彼女を納得させられる謝罪も考えなければ・・・
准将には彼女が剣を抜いたら止めるようには頼んであるが
拳で殴られる事までは面倒は見れないと言われた
・・・いつでも防御の魔術を行使する準備もしなければ・・・・・
「准将殿はアルボアさんを大事に思っておいでなのですね」
仲間と連絡を取り始めたガマグチヨタカを見てシャーズの看護師が耳打ちしてきた
彼女は「セシリア」
モンタズナが追加の戦力として宛がってくれた治癒師だ
どういうわけかグラナールと行動を共にしたがるのだが、
グラナールとしては「使える手駒」の一つに過ぎない
あのアルボアのように
「ああ、まさか戦力でなく結婚の相手として
あのオーガみたいな女を欲する奴が居るとは思わなかったが・・・」
返答しながらグラナールは考える
今回また生贄が必要ならセシリアを使うつもりでもあった
前回は危険な任務だからという理由を付けてエルセアの拠点の
『スズメの御宿』に置いてきた
アルボアでも二人同時には守れないから、という尤もらしい理由をつけて
『あの時は単純に万が一を考えただけだ
手駒をすべて一度に失うなど愚の骨頂だからな!』
ガマグチヨタカを見て沸き上がった自分のセシリアへの気持ちの疑念を
グラナールは打ち消した

(つづく)

解説

解説1:ルフィーアとルフィール
公式設定
ルフィーアの不完全な転生がルフィールで
彼女とルフィーアが合体すれば転生は完了しますが
ルフィールは消えてしまうそうです
ですが、心優しいルフィーアはそこまでして力を取り戻そうとは
思わないでしょう

解説2:治癒師セシリア
公式ネームドです
シャーズのヒーラーなのですが
何故かグラナールと行動を共にしている様子を
良く目撃されているらしいです(公式設定)
公式設定でも、彼女の奪還作戦は悉く失敗しているようで・・・
設定資料にある話を分析するに、
どうやら彼女は自分の意思で
グラナールと行動したがっているように思えましたので
この描き方になりました

ではまた

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