Monster Makers’ Conflict-第1部第2章第10話:村長の正体 | 回廊蝦蛄日和

Monster Makers’ Conflict-第1部第2章第10話:村長の正体

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第1部リザレクションの序章

今章ラストバトル開幕

第2章:炎の魔女を探して

第10話:村長の正体

私はリュミール、吟遊詩人だ
レイが看病しているルフィーアのところに戻ったけど
彼女はまだ眠り続けていた
どうやら、あの塚は無関係のようだったみたいだけど
なら、彼女を眠り続けさせてるのは何なんだろう?
「ごめんあそばせ」
律儀にノックをしてタチヨタカが来た
「・・・そんなに警戒しなくても、最初からその気なら
さっさとルフィーア嬢を攫っていますわよ」
たしかに
悔しいけれど私たちが束になってもタチヨタカには勝てない
だからこそ彼女の言葉には真実味があった
「・・・あら?
呪いではありません事?」
タチヨタカはルフィーアを見るなりそう口走った
例の塚はすでに壊されている
あの塚は『呪い』とは関係ないんだろうか?
「どうにかできませんか?」
水晶玉の中からヴィシュナス様の声がする
「わたくしを誰だと思っていますの?」
自信ありげに微笑むとタチヨタカはルフィーアの額に右手を触れて
払う仕草をした
「終わりましたわ」
・・・・・・・・・・そんだけ?
「ほんと~~~~~~~?」
ドミニクがすごく懐疑的な目と顔でタチヨタカを見る
「本当ですわ」
ペチリ、とタチヨタカはドミニクの額を叩いた
ドミニクは倒れてぐっすり眠る
「・・・ね?」
「あの、ドミニクがしでかしたことは代わりに謝るから
根本的解決をお願い」
ルフィーアの呪いをドミニクに移しても解決にはならない
それにモンクの彼女は私たちのパーティーの貴重な戦力だ
この後で呪いをかけた張本人をしばき倒すためにも
彼女の力は今すぐに必要だ
「冗談ですわよ」
タチヨタカはルフィーアにしたのと同じように
ドミニクの額を払った
ドミニクはすぐに起き上がる
「ルフィーア嬢はしばらくすれば目を覚ますでしょうけど・・・
その前に、呪いをかけた張本人へ挨拶が必要ですわね」
私はタチヨタカの言葉に頷いた
そういうわけで、万一を考えてシャニーたちには
ルフィーアの所に居てもらい
私とドミニクとタチヨタカで村長の家に向かった
「シメた・・・?
皇子を、か?」
ドブロヴォイ様は震える声で聴いてきたけど
私たちは頷くしかない
「これは・・・・・・闇の気配がします
それも家の中に入ったら、凄く濃くなっています」
水晶玉の中からヴィシュナス様が声を出す
「え、村長の家の中が闇が濃いって・・・・・
どういうことなんですか?」
ドミニクが聞いてきた
「ドブロヴォイ殿、わたくしたちはあの村長に
まんまと一杯食わされたかもしれませんわね?」
タチヨタカは髪をかき上げながら言った
「行くぞ、あいつはこっちだ
・・・一芝居打ってみるか」
ドブロヴォイ様の案内で
私たちは村長の部屋に入った
「村長、アンデッドの大軍が向かってきているぞ!!」
ドブロヴォイ様は入ってさっそくハッタリをかました
「なんじゃと!!?
そんなバカな・・・あり得ん!」
早速、村長はおかしなことを言い始める
この村がアンデッドに狙われることなどあり得ないとでも
言っているかのようだ
「どうして、そう言い切れますの?
アンデッドがこの村を狙わない理由でも?」
すかさずタチヨタカがツッコミを入れる
その右手には、ルフィーアから払い取った『呪詛』
「き、貴様、どこでそれを・・・・・・!!」
ドブロヴォイ様は村長の言葉に剣を抜いた
「村長よ、お前との協力関係はここまでだ!
お前の言葉はもはや信用できん!
呪詛の件と言い、全てこの場で吐いてもらうぞ!!」
「やめろ!!」
村長は色を為してドブロヴォイ様に飛び掛かった
「何をする!」
ドブロヴォイ様は剣を持つのと別の手で村長を殴り倒した
それを合図に私たちも戦闘態勢に入る
「村長!」
「貴様、なんてことを!!」
非難の声を上げて村長の側近が倒れた村長に駆け寄った
「・・・やはり、な・・・!」
剣を持つ方の腕に巻きついた蛇を引き裂きながら
ドブロヴォイ様は続ける
ぱっと見だけど、あれは毒蛇だ
もしも全身甲冑で無ければ噛まれていただろう
「人間であったなら今の一撃で昏倒しているはずだ
なのに貴様は気を保ち痣すら出来ていない
それに、貴様に触れた感触は生きている人間のモノでは無かった
・・・何者だ?」
村長はゆらりと立ち上がった
「いつ、気づいたのじゃ?」
「私がいたからです」
私のバッグの中の水晶玉からヴィシュナス様の姿が投影される
「ヴィシュナス、か・・・・・・
なるほど、ちと相手が悪かった、のう・・・」
村長は言いながら自分の顔の皮を引っ張った
「うげぇ・・・」
ドミニクはうめき声をあげて口元を抑えて後ずさる
どこかの大泥棒のアニメのように
皮の下から出てきたのは別の顔、では無い
乾いた骨にへばりついた茶色い表面が露出した
「ミイラ・・・?」
「”リッチ”じゃ、バカ娘!!」
怒られた、どう見てもミイラにしか見えないのに
リッチと言うのは聞いたことがある
死霊術を極めてアンデッドも同然の不死を手にした
人間をやめたネクロマンサーだ
「ヴァンパイア・ノーブル様から、ここの支配を任せられていたのじゃが・・・
まぁいい、貴様らを片付ければ終わる話よ!」
「ヴァンパイア・ノーブル・・・ですって!?」
私は思わず声を上げた
忘れもしない、幼い私とベステラを襲って
エミリオンお姉ちゃんを殺した
あの冷酷非情なヴァンパイア・・・
こいつは、その配下らしい
リッチは私が戸惑う間に側近二人の首を掴み、引き抜いた
たちまち二人の体は砂と化して崩れ
中から頭蓋骨を先端に付けた棒と何もない棒が出現する
村長はそれを組み合わせて一つの『杖』にした
どうやら側近の中に武器を分けて隠していたようだ
入れ物は恐らく、適当な死体を見繕ったのだろう
「ふあ~あ」
それに対してタチヨタカは欠伸をして伸びをした
「おい貴様、状況が理解できていないのか?」
リッチがタチヨタカへ声をかける
「あなたこそ状況が理解できていらっしゃらないの?
というか、私の顔も知らないなんて・・・
『龍公』も部下の教育くらいきちんとして欲しいものですわ」
その言葉を聞いた次の瞬間、リッチが狼狽え出した
「き、貴様!?
なぜあの御方の名を・・・!?」
タチヨタカは溜息をつきながら
本性を現した
派手な色の髪の毛に蛾を思わせる羽
蛇に似た下半身を持つ紫色の肌の女性という異形
闇の妖精の本来の姿へ・・・
「ガマグチヨタカ准将が一番弟子、タチヨタカ大佐、ですわ
・・・わたくしの本性にすら気付けないなんて
実力が知れますわよ」
リッチは明らかに狼狽し出す
「な・・・話が違うぞ!?
あいつはこっち側の奴ではないのか!?」
「どういうことだ、キー・・・タチヨタカ?」
ドブロヴォイ様の問いかけに肩をすくめてタチヨタカは答えた
「組織が大きくなると末端から腐っていくものですわ
人もわたくしたちも、例外なく」
「そうか」
どうやら、このリッチは元々はタチヨタカの仲間のようだけど
裏切り行為を何かしらしたようだ
ん・・・て、ことは・・・・・
「タチヨタカ、あなたはヴァンパイア・ノーブルを知ってるの?」
タチヨタカは私を見て・・・・・鼻で笑った
むかつく!!
「あの面食い吸血鬼が
あなたを相手することはありえないから、
安心なさいな」
小さい頃に襲われて死を覚悟したんだけど!!
本気で寝首を掻いてやろうかと思ったのは生まれて初めてよ!!
元女子高生を舐めるな(゜Д゜#)ゴルァ!!
「さて、リッチのソンチョ
あなたが塚を私利私欲のために悪用
あの御方の復活のために集められていた魔力を勝手に奪い
力を付けていた事は、すでに明らかになっていますわ
師匠は、釈明の場が必要なら用意すると言っていましたけど
・・・・・・・あなたにその気は無さそうですわね」
ソンチョと呼ばれたリッチは杖を掲げると
懐からカードを取り出した
「ここでコレを使う事になるとは思わなかったぞ」
カードから漏れ出した濃い『闇』が
みるみる形を成していく
「スケルトン、いえ・・・・・骸騎士ですわね」
炎のような闇のような鎧を纏う骨の戦士
その構え方から実力の高さが窺い知れた

(つづく)

 

<解説>

解説1:『龍公』
「ヴァンパイア・ノーブル」のカードをお持ちの方は
気付かれたと思われますが
彼は意外にも「非ネームド」です(ネームドキャラは名前が白塗りの黒枠)
で、あるにもかかわらず彼は公式からはネームドのような扱いを
受けています
この不可思議な扱いですが
「表に出ているノーブルは分身で本体は別にいるのでは?」と
自分なりに推測しました
なので、『龍公』という「ノーブルの本体を示す名称」を
勝手ながらオリジナルで作らせていただきました
由来はもちろん、「ドラキュラ」から

ちなみに、ドラキュラのモデルとなった
ワラキア領主のヴラド3世(ヴラド・ツェペシュ公)は
「串刺し公」のイメージが強いですが
強大な大国であるオスマン帝国の侵攻に立ち向かい
欧州を守り抜いた英雄でもあります
吸血鬼「ドラキュラ」の名前の由来も
ヴラド3世のニックネームである「ドラクル(=ドラゴン)」という
彼の強さと栄誉を称える称号が由来だそうです

 

解説2:ソンチョ
村長だからソンチョ(暴力の嵐
『大戦』から生き続けているわけではなく
つい最近できたてのリッチです
実力はモンスターカード「オーク呪術師」参照

ではまた

 

 

 

 

 

 

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