Monster Makers’ Conflict-第1部第3章第4話:二つの炎
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第1部リザレクションの序章
姉妹喧嘩入ります
////////////////////////// //////////////////////////第3章:炎の帰還
////////////////////////// //////////////////////////第4話:二つの炎
私はリュミール、吟遊詩人だ
「姉さんなんて大っ嫌い!!」
ルフィーアが激怒してどこかに走り去ってしまった
後に残された水晶玉の中には茫然自失のヴィシュナス様
どうしてこんな事になったのかというと
話は数十分ほど前に遡る
地震の後のブルガンディの街の様子を見るべく
私たちは夜が明けてから街に出た
シャットさんからは大した被害がないことを告げられていたけれど
それでも心配になったのだ
ちなみに、夜通し仕事をしたシャットさんは今は館で寝ている
みんなのためにあちこち走り回って気を配った彼を笑う者は居ないだろう
「シャットが地震を止めたらしい」とかいう根も葉もない噂が出回ってるのが
すごく気になるところだけど
そんな時だった
海の近くで水色のウィッチローブの少女と出会ったのは
もちろん、私もベステラも彼女のことは知っている
「ルフィールちゃん・・・!」
「え、ベステラちゃんなの?
リュミールお姉さんも!」
ベステラはルフィールちゃんに駆け寄って抱き着いた
二人とも久しぶりの再会にすごく嬉しそうだ
ルフィールちゃんはオークの戦士と一緒に居た
彼は数歩退いた位置で「うんうん」と頷きながら二人を見守っている
バケツを被っているけれど、どう見てもオークです
本当にありがとうございました
そう言えば『守護するオークの騎士が一緒』だと聞いていた
彼がそうなのだろう
悪い人では無さそうだ
「やっと会えましたね、ルフィール」
ヴィシュナス様の水晶玉が私のバックから飛び出して
私たちの間の宙に浮く
「あなたは、あの時の・・・・・・」
あの時の・・・・・・何?
面識はあるのは分かるけど、後に何か続かないの?
「え~と・・・・・・誰ですか?」
水晶玉が地面にポトリと落ちた
輝きを失っているように見える
大丈夫だろうか?
「あ、あのねルフィール、この人は姉さん・・・
あなたの師匠だったヴィシュナスなの!」
ルフィーアが助け舟を出す
水晶玉はヨロヨロとまた宙に浮いた
・・・そういえば、ルフィールはヴィシュナス様と死別したんだった
若いころの姿を知らないなら、無理もない・・・
転生についてはガンダウルフ様達から聞いているだろうとはいえ・・・
「待ってください!!」
ヴィシュナス様が何かを言う前に、クロワルースが出てきて遮った
「ヴィシュナス様、正直にお話を!
ルフィールとルフィーアは、どういう関係ですか!?」
クロワルースの口調には詰問しているかのような感じがした
「そういえば・・・・・・どういうことなのかな?
ルフィールがルフィーアの転生なら
どうしてルフィーアはここにいるの?」
ドミニクが口をはさむ
・・・確かに、情報は矛盾していた
ルフィールちゃんはヴィシュナス様が転生の秘術を1000年もの間
繰り返してやっと手にしたルフィーアの転生と聞いている
でも、ルフィーアは転生していて今までバレル修道院にいた
これは、おかしい
転生は一人につき一人だけ、複数の人間に同じ人物が転生するなんて
あり得ないの
「ルフィールはルフィーアです」
沈黙の末にヴィシュナス様がこんな事を言い出した
「それは、どういう事?」
ドミニクはルフィーアとルフィールちゃんを交互に見比べている
ヴィシュナス様は言い方を考えているのか、また沈黙した
「鬱陶しいと思ったら、これで殴っていいですよ」
私はオークの騎士に木の棒を渡した
「え、でも・・・」
「調子こくと、どんどんエスカレートしますから、彼女は」
一応ドミニクの扱い方を伝授しておく
「・・・ルフィーア、あなたがいない間
私は、ずっとあなたを求めました
幾度も転生の術を使い、失敗しました
・・・そうして、やっと生まれた存在が
ルフィールなのです」
「ヴィシュナス様!
それは・・・では、あなたは・・・・・!
なんて、ことを・・・!」
二人のやり取りの意味は分からないけれど
クロワルースの様子から察するに
ヴィシュナス様のした事は『ルール違反』に抵触するか
あるいはギリギリの行為だったのだろう
「あの、ヴィシュナス様・・・私は、どうなるんですか?」
ヴィシュナス様はルフィールの言葉に
少し躊躇った後で、呟くように言った
「ルフィール、ごめんなさい
あなたは元々はルフィーアだった存在・・・
あの子の記憶と力なのです
あなたはあの子と一つになります
そして・・・おそらく消えてしまうでしょう」
衝撃の事実が告げられた
「・・・いや!」
そしてその返答にベステラやクロワルースが何か言うよりも早く
小さく、でもはっきりと聞こえる声でルフィーアは反応した
顔を伏せているけど、その体が震えているのが分かる
「・・・姉さん、私は今まで姉さんは私の憧れだったわ
優しくて、聡明な、誰もが尊敬する預言者・・・
でも、それは間違いだったと、今はっきり理解したわ・・・!」
すごく静かな口調だったけど
声からは
ルフィーアがものすごく怒っているのが分かった
ドミニクはオロオロしている
「あ、あの・・・ルフィーア?」
恐る恐る妹に呼び掛けたヴィシュナス様の声で
ルフィーアは一気に爆発した
「こんなの!!
私が喜ぶわけないでしょ!!!」
ルフィーアに睨まれ怒鳴られて
ヴィシュナス様は水晶玉の中でビクリと痙攣して
固まった
「誰かを犠牲にしてまで、私は生まれ変わりたくなんてなかった!!
そんな事するくらいなら、転生しないままで居たほうが
あの虚空に永遠に封印されていたほうがマシよ!!」
水晶玉の中でヴィシュナス様は絶句していた
これまで見たこともないほど狼狽している
「る、ルフィーア、私は・・・」
「見損なったわ・・・!」
ヴィシュナス様の弁明を一言で切って、ルフィーアは水晶玉に背を向けた
「姉さんなんて大っ嫌い!!」
そして、冒頭の別離に至る
「私は、愚かでした・・・・・・
あの子が、こんな事を望まないという
そんな当たり前のことすら気付かずに・・・・・
あの子を取り戻したい、どんな犠牲を払っても
そんなの、私の身勝手な我儘でしかないと
分かっていたはずなのに・・・!!」
そうして顔を手で覆って泣き始めた
・・・たぶん、ルフィールちゃんを手に入れる前までの彼女は
まともな精神状態ではなかったのだろう
1000年という時間、ずっと妹を求め続けてきたのだ
おそらく、禁忌とされるものにまで手を出して
あと、水晶の向こうの暗闇で彼女を照らす
スポットライトのようなものは・・・・・
考えないでおこう、うん
「あなた、名前は?」
クロワルースは茫然としているルフィールちゃんの肩に手をやって守っている
オーク戦士に聞いた
「オレ、グリン、ルフィールを守る騎士」
「では、グリンさん
彼女を連れてここを離れてください
ヴィシュナス様が動転している今しかありません」
ルフィールちゃんにベステラが駆け寄って抱きしめる
「お姉ちゃん、私からもお願い
ルフィールちゃんを消さないで!」
ベステラの懇願で私の決意は固まった
「ヴィシュナス様、残念ですが・・・・・・
私もクロワルースに賛同します」
たとえ光の側の作戦であっても
誰かを犠牲にするようなものは、私は賛成できなかった
まして、ルフィールちゃんは生きている
炎の魔力を受け継いだこと以外、ただの11歳の女の子なのだから・・・
それを『消す』なんて、できないし許せない
相手が誰であろうと
「ヴィシュナス様、オレ、これは間違っている思う
誰かを生贄にする、それは正しくない
オレは前に見た
わる魔術師が女、犠牲にするのを
ヴィシュナス様、それと同じこと、しようとしてる」
グリンさんも説得に加わってくれた
「魔力とかってよく分かんないけど
また修行して強くなればいいんじゃない?
それに、お師匠様は言ってたんだ
無くなった命はもう元には戻らないって
転生はあるけど、転生したそれは別の命だって
だから、誰かを犠牲にするような事は
すべてを試してそれでもだめだった時にすべきで
まず最初に自分がやるべきことだったって」
ドミニクは言った
『教え』の内容が気になる
過去形だった
たぶん、彼女の師匠には昔何かあったのだろう
「ドブロヴォイ様はどうするんですか?」
私の言葉に全員の視線が甲冑騎士に注がれる
「私が今さら反対したところで、何を論じたところで
お前たちは意見を変えまい
・・・それに、私は子を失った父親だ
そこのグリン殿がルフィールを助けたいという気持ち、心の奥底から理解できる
何より、私は息子の魂に誓ったのだ
次に出会うまでに胸を張り父親と名乗れる真の騎士になると!」
さて・・・・・・あとは
「どうしますかヴィシュナス様?」
私たちは水晶玉を取り囲んだ
「私は、もう無理にルフィールとルフィーアを融合するつもりはありません
グリン殿の言葉で目が覚めました
私は、危うく取り返しのつかないことを
人としての道を踏み外すところでした
・・・ルフィール、あなたも私にとって代わりのいない
大事な弟子です
あなたをルフィーアの代わりになど、できるはずもありません
許してください」
水晶玉の中でヴィシュナス様は深々と頭を下げた
「そ、そんなヴィシュナス様!」
ルフィールちゃんはかえってオロオロしだした
これ以上彼女を責めても仕方ないだろう
まずは姉妹を仲直りさせようと私は決めた
「じゃあ、ルフィーアを探しに行かないと」
私が言った矢先に
「ルフィーアなら、あっちで赤い髪の毛の人が連れてったよ」
ドミニクが言った
私は木の棍棒を縦にフルスイングした
とてもいい音がドミニクの頭から響く
「なんで、それを、早く、言わないの!!」
「だ、だって、言える空気じゃなかったんだもの・・・!」
私に胸ぐらをつかまれてガクガク揺すられて
ドミニクは目を渦巻き状態にしながら弁明する
「殺される・・・こんな失態がばれたら
ボクは族長に殺されちゃう・・・!!」
クロワルースは頭を抱えて天を仰ぎ
「うあああああああああああ」と声ならぬ声を上げていた
よっぽど、その『族長』が怖いらしい
「ドミニクさん、その人の特徴はわかりますか?」
ドミニクにルフィールちゃんは聞いた
「ん~、すごく赤い、そう、とても真っ赤な髪の毛だったよ
胸が大きかったから多分、女の人だと思う」
『赤い髪の女』と聞いて、私は固まった
それが該当するネームドで絶対に向こうに回したくないやつがいる
「ま、まさか、『赤い髪の魔女』ディオシェリルか!?」
ドブロヴォイ様の言うのと同じ相手を私は想像していた
闇の三姉妹という女性騎士団を従え、かつて自分が生んだ王子に
世界を牛耳らせようともした、闇の魔術師
もっとも、女性の救済を考えているだけミッドガルダよりはマシなところもあるけれど
敵に回すとなると話は別だ
彼女は敵に対しては容赦がなく冷酷だとも聞いている
ついでに、ドブロヴォイ様ですら動揺を隠せないほどの相手だ
相当な実力者だと、そこからも分かる
・・・今度こそ私は死ぬかな?
私の憶測をよそにドミニクは続けた
「あと長い髪の毛を三つ編みにしてて、顔も腕も足もお腹も傷だらけだった
男の戦士みたいにすごい筋肉質で・・・
腰に大きな剣を二つ提げてたかな?」
ディオシェリルってそんな人だっけ?
・・・いや、別人だろう
『赤い髪の魔女』ディオシェリルは恐ろしい噂はあるけれども
見た目が恐ろしいとか、暴力がどうとかいうのじゃない
『恐ろしくも美しい美女』というのが共通の容姿に関する情報だ
筋肉ムキムキで赤毛の女だったら、そっちの話で伝達されているはずだろう
その時、ルフィールちゃんとグリンさんが顔を見合わせ
口を開いた
「私たち、その女の人を知っています!」
「ドミニク、その女は多分、闇の戦士」
二人は口々に言った
「急ぐ、あの美しい女は、わる魔術師の手下!」
・・・美しい要素、あった?
いやそれよりも・・・
「悪い魔術師って・・・闇ですか?」
『モンドール』とかじゃありませんようにと祈りつつ私は聞いた
「グラナールって男の悪魔使いが、その人を使っていました
でも、悪魔の生贄にされて嫌な想いしたはずなのに
どうしてまた・・・?」
ルフィールちゃんが引き継ぐ
ちょっと情報過多で処理できないかな!?
「ごめん、順を追って話して」
さすがに私は説明を求めた
*
*
*
あたしはアルボア、女闘士だ
眠っているホエイを宿屋の部屋において走り込みがてら
地震の後の街を見て回っていたら
「こんなの!!
私が喜ぶわけないでしょ!!!」
すごい大声が耳に入った
小さな少女のものだとは分かるけど、それにしても普通じゃない
行ってみると、そこに集まっている人たちの中に
いつかの水色のウィッチロウブの少女がいた
思い出すのは、グラナールに悪魔の生贄にされたあの記憶だ
あたしは、慌てて建物の陰に身を隠した
関わりあうのは御免だ、そっと離れようとした時・・・
「姉さんなんて大っ嫌い!!」
こちらに駆けてくる赤紫のローブの少女が目に入った
彼女の特徴は聞いていた『ルフィーア』のそれと一致していた
あたしは、行動を起こした
あの少女は怒鳴った後で一行から離れて一人で走り出した
あたしの前を通ろうとしたところで
少女の口を手で塞ぎ、そのまま少女を抱えて目立たない路地裏を走った
この町の地図は、すでにあたしの頭の中にある
鍛えに鍛え抜いたあたしの肉体は、
12、3歳ほどの年齢の少女一人を抱え走っても苦にもならない
そうして少女を抱えたまま、あたしは宿屋に戻った
「あ、お帰りなさ・・・」
ちょうど起きていたホエイが、あたしの抱える少女を見て固まる
少女を椅子に座らせたところで
自分の行動の必要性を、あたしは考えた
あたしは今はモンタズナ様の命令から外れているから
ルフィーアもルフィールも連れ帰る義務などない
ガイアーネはこの二人をたぶん知らない
つまり、わざわざルフィーアをさらってきたのは
完全に、あたしの暴走だ
「私を人質にしても無駄よ!」
あたしは人質になどするつもりないんだけど・・・
「え、人質のつもりで連れてきたのですか?」
起きたてのホエイはボケているのか、そんなことを言ってきた
もちろん違う
あたしはルフィーアに聞いた
「じゃあ、仲間のところに帰るか?」
ルフィーアはあたしの言葉に俯いて黙った
あの怒鳴り声は尋常じゃなかった
仲間の誰かと相当な仲違いをして飛び出したのだろうと
あたしにも予想がついていた
原因が何であれ、あんな大喧嘩をした後じゃ
すぐに戻るなんて、バツが悪くてできないだろう
それよりもガイアーネが問題だけど、あれから全く連絡をくれないから
あたしは用済みになったかもしれない
せめて報酬を欲しいところなんだけど、まぁ今はいい
来られてもまずいし
「あんた、ルフィーアだろ?」
とっくにそれと分かっているけど一応聞いてみた
名前を知っていたことに、ルフィーアがびくりと反応する
素直すぎる反応だ
黙っても嘘を言っても、反応で分かってしまう
そんな迂闊な人間がプロだとは、あたしには思えない
あたしの目には目の前の少女は
年相応の小娘にしか見えなかった
こんな子を、モンタズナ様や他の闇の連中は気にかけていたのか?
「あたしは、アルボア
ベングの女闘士アルボア
そこのはホエイっていう魔術師だ」
言いつつも、『トリカゴ』司令官であることとコードネームは伏せておいた
あいつが人間ではないことは気配で察したかもしれないけど
敵意の無いことが分かれば別にいいだろう
「あなたたちは、闇の側なの?」
あたしの頭でも予想できた質問が来た
「そこのホエイはそうだけど、な
あたしは、いや・・・
あたしみたいなのは、光も闇もどうだっていいのさ」
言いながら、あたしはベッドに腰かけた
「どうして・・・?」
ルフィーアが言葉を選ぶように聞いてくる
「そんなもの、関係ないからだよ」
なぜか、本心が出た
「今のあたしは、心の底から崇拝できる神も宗教も無ければ
命を捧げてでも仕えるべき王も居ない
故郷も部族もいない
あたしがネームドになったのだって、つい最近だ
それまでは、ただの名も無い戦士だった
あんたたちみたいに吟遊詩人の英雄譚に語られることも無ければ
逆に闇の手先と言われ恐れられることもない・・・
ただの、消費されるだけのモブだった」
相手の反応を、あたしは伺う
ルフィーアは、続きを促すように沈黙していた
あたしは続けた
「正直言うと、冬の時代って呼ばれている時代も
あたしやあたしと同じ境遇の奴にはその前と後と差は無かった
便利な道具なんかがあっても無くても
死ぬときは死ぬ、失敗するときは失敗する
切り捨てられてそれまでってのは、当たり前
神に祈っても貧しさからは逃れられない
力のある奴らからは搾取される
そんな運命から抜け出そうと
どうもがいてもあがいても、そこからは抜け出せない
今を生きることでやっとの あたしたちには、
光とか闇とか大層なことを考える余裕なんて無いんだよ・・・」
・・・なんでこんな話をしているんだ、あたしは?
途中で疑問に思ったけど、止まらなかった
無口で定評があるはずの あたしが
なぜか全部話しちまった
目の前の、あたしよりも年下の娘に・・・
「ごめん、なさい」
ルフィーアが口にしたのは、同情でも反論でもなく
謝罪の言葉だった
「私たちは、あなたたちのことを救っているつもりでいた
でも、そうじゃなかった
あなたたちを見ないまま、ただ世界の全てを救った気になっていただけだったのね・・・」
そうして、顔を手で覆って泣き出した
「あああ、泣くなって、もう・・・!」
ホエイがさっとハンカチを出してくれたので
それを取ってルフィーアに渡した
あたしは、あたしがしでかした行動の重大さを
この時はまだ気付いていなかった
(つづく)
解説1:姉妹喧嘩
ルフィーアさんは優しい子なので
しかも自分に相談もなく勝手にこういうことしたと知ったら
どういう行動をとるかなと考えた末に
「やはり怒るだろう」と予測しこの展開にしました
解説2:クロワルースの族長
怖い人、です
なお設定上アルボアさんち部族の長とは姉妹関係
解説3:光も闇もどうだっていい
アルボアさんの設定「光にも闇にもポリシーが無い」というお話を
基礎にした展開です
昔読んだ歴史の学習漫画にあった
源平合戦の時代の戦に巻き込まれた農村の人々の
「源氏だろうが平家だろうが自分たちには関係ない」というセリフも思い出し
材料にしました
RPGやファンタジーの主人公には「魔王を倒す」「世界を平和に」といった
「目的」や「大義」が大体ありますが
「大きな流れに巻き込まれる一般人」は
ただその時を生きる事、今日明日の生活で手いっぱいで
「目的」「大義」といった大きすぎる話どころでは無いだろうという考えに至り
このお話にしました
ではまた