Monster Makers’ Conflict-第1部第3章第12話:<エピローグ>噴火の終わり | 回廊蝦蛄日和

Monster Makers’ Conflict-第1部第3章第12話:<エピローグ>噴火の終わり

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第1部リザレクションの序章

姉妹仲直り&エピローグ1

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第3章:炎の帰還

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第12話:<エピローグ>噴火の終わり

私はリュミール、吟遊詩人だ
今日という日は色々あった
ありすぎだ
火山の噴火やらドラゴン(と「侵略者」残党)退治やら
ドミニクの姉弟子との闘いやら・・・・・
ドブロヴォイ様はボコボコだし、今日はもうこれ以上の騒動は勘弁してほしい
だから・・・・・・
この姉妹の仲直りくらいは成功させるべきだろう
私は、直接出向いてきてくれたヴィシュナス様に向き合うように
ルフィーアを捕まえて担いで移動して設置した
水晶玉越しに対話するのも考えたけど
やっぱりこういうのは直接会って話し合うほうがお互い良いだろう
「姉さん・・・」
私はおずおずしているルフィーアの背中を押して親指を立てて見せた
さて、あとは二人の間の問題だ
「ルフィーア、私は・・・あなたの気持ちも考えず勝手な行いをしました
それだけでなく、危うく人としての道すら・・・」
先に話を切り出したのはヴィシュナス様だった
「ううん、私こそ・・・姉さんの気持ちも考えずに怒りをぶつけちゃって・・・
大っ嫌いなんて言って、ごめんなさい」
抱き合う二人を私たちはほっこりとした気持ちで眺めていた
「アリクレール・・・」
ヴィシュナス様は次にアリクレールの死体へ顔を向ける
そういえば、アリクレールはヴィシュナス様のドラゴンだった・・・
ヴィシュナス様はしばらくドラゴンの死体を眺めた後で
グリンさんへ向き直った
「グリン殿、手間をかけました・・・
本来なら私がこの子に引導を渡すべきところを・・・」
そう言ってヴィシュナス様はグリンさんへ頭を下げる
「いい、気にしない、オレ、オレのための戦いしただけ
ヴィシュナスさま、わるくない!」
戸惑ってグリンさんはオロオロしながら言った
「それに、わるドラ倒せたの、オレだけの力じゃない
みんな、いた
だから、倒せた!」
かつて、トロール殺しをしたグレードン王は一人でそれを為した
でも、グリンさんは私たちと協力してドラゴンを倒した
彼はグレードンのような危険なオークではない
そして彼が歩む道は、グレードンとは違う
私たちと同じ、血の通った『死すべき種族』として
私たちと共に生きる道を選んだのだ
彼の『ドラゴン殺し』は、これで良いのだろう

「私は、息子ツチラトを探すために別行動をしようと思う
無論、見つけ出したら必ず貴殿の前に連れてくることを誓おう」
ルフィーアとヴィシュナスナス様が
良い雰囲気になっているところへ
ドブロヴォイ様は私の肩を叩いてそう告げた
「私は、ずっと迷っていたのだ
どうすれば過去に犯した罪を贖うことができるのか
そして、ツチラトに会わせる顔があるのか・・・
だが、もう迷わない
私の迷いは、貴殿らによって払われた」
私は続けられたドブロヴォイ様の言葉でハッとした
思い出したのは、旅立ちのきっかけの『お告げ』だ
『迷える闘士を助けよ』
この最初のお告げの『闘士』は、ドブロヴォイ様だったのだ
そしてそれは今、完遂された
私とベステラも、いったん一座に戻ろう
ドミニクとクロワルースも連れて
あれからだいぶ経った
今一座はどのあたりにいるかは
団長とやり取りしているシャットさんが知っているだろう
しばらくは骨休めだ
*
*
*
クロワルースは見知らぬ天井の部屋で目を覚ました
ソフィア聖騎士団に助けを求めて走り回り
最後は山の中で倒れたのを思い出す
ここは、ソフィア聖騎士団の管轄の建物の中の個室だろう
消毒の匂いから、病院のような施設だと予想する
「そうだ、みんなは・・・!」
立ち上がろうとしてクロワルースは全身を襲う激痛に顔を歪め
またベッドに倒れ伏した
思ったよりも体を酷使し過ぎたようだ
間に合いそうにない
間に合っても、この体では足手まといだろう
かつてのあの『二人』のうちの一人の近くに、
やっと辿り着けたのに・・・
「昔も今も不甲斐ないボクを、許してくれ、アルボア・・・」
彼女は今の自分の仲間たちに討たれる運命にあるだろうと予想し
クロワルースは、かつての友の名前を呟き涙を流しながら
再び意識を手放した
*
*
*
ブルガンディの上空で一体のドラゴンが旋回していた
銀竜ヴィラフレック、『炎の魔女』ルフィーアのドラゴンであり
数少ないユニコーン族の生き残りハーゲンをマスターとする存在だ
「噴火は治まったみたいだぜ」
その主ハーゲンはヴィラフレックの背中で後ろの同乗者を振り返りながら言った
「うう、完全に遅刻ねこれは・・・」
そこにいたのは、レオスリックの王女であり
最強のネームドの一人に数えられる王女戦士ディアーネだ
彼女は兄ヘリオス王子を攫われたために
主犯である魔女ミッドガルダを探して旅をしていた
その途中でエルフの森に報告に行くべく
一時離脱していたロリエーンと合流し
さらにミッドガルダの意に反してヘリオス王子を逃がした
ミッドガルダの『子』のハーゲンに出会い
今に至る
アリクレールがルフィーアたちのいる港に向かっているのを見たものの
ロリエーンを適当なところに下した直後に、
突然ヴィラフレックが飛び立ち火山の内部にブレスを放った
「悪いな、あれはヴィラフレックの『仕事』らしくて
オレにもどうにもできない
この前も鉱山を一つ吹き飛ばしたしな~」
相棒の背を撫でながらハーゲンは言った
「大丈夫、怒っていないから気にしないでって伝えて」
「分かった
ああ、それと・・・ルフィーアは完全に目覚めたみたいだ
それに、ルフィールも生きているぜ」
「!本当なのハーゲン!?」
このメンバーがブルガンディ島に来たのは
ルフィールを消さないままルフィーアを覚醒させるためだった
考えた末に導き出したのは
『以前に訪れた場所を旅して前世を追体験する』だったが・・・
ルフィーアは、彼女たちが手を貸すまでもなく
自力で解決したのだった
「ひとまず合流しよう、
お前が言っていた吟遊詩人のお嬢ちゃんにも
会ってみたいからな」
ハーゲンはヴィラフレックに人々を脅かさないよう
ゆっくり降りるように指示しながら言った

(つづく)

解説

解説1:『二人』

クロワルースの友人で、一人はアルボアさん
もう一人はまだ未登場
三人一組ユニットで、『カオニュ』は彼女らの妹分という設定です
カードでのアルボアさんのセリフから
『多くないが友人はきちんといる』と読み取り
設定しました
公式小説ではボッチムーブがひど(殴!#

 

解説2:ハーゲンと銀竜ヴィラフレック

だいぶ古株のネームドです
コミック「モンスターメーカー・サガ」でお目見えしたコンビですので
知っている方は結構おられると思います
魔女ミッドガルダがラスボスのコミック第一部では
彼女の好奇心で拾われ育てられたものの
飽きて冷遇されるという酷い目に・・・
それでもハーゲンさんは魔女ミッドガルダを『母』と慕い
公式ギャグ本では和解もしていました

が、リザレクションの時代でもミッドガルダ様は
「また」やらかしたようで・・・・・
ハーゲンさんの苦労は尽きません

 

解説3:ヘリオス王子

割と古株のネームドです
『実の息子に似ている』という理由でミッドガルダ様に攫われました
そうです
ええ、またなんです
『公式』だからどうしようもありません
仏の顔も三度までとは言いますが
ミッドガルダ様もいい加減に学習してほしいものです
なお、以前に同じことをしでかして
不幸にも公式三人娘の一人でありかつ
最強ネームドに数えられるディアーネ王女のタゲを
この上なく取った結果どうなったかは
公式コミック「モンスターメーカー・サガ」参照

 

ではまた

 

 

 

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