ブログ2周年記念記事・コラム<エビシャコの脱力小話>歴史物語などにおける「病」について【コラム】【無駄話】【駄文】 | 回廊蝦蛄日和

ブログ2周年記念記事・コラム<エビシャコの脱力小話>歴史物語などにおける「病」について【コラム】【無駄話】【駄文】

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ブログ2周年記念記事・コラム<エビシャコの脱力小話>歴史物語などにおける「病」について【コラム】【無駄話】【駄文】

 

物語でよく目にすることがある病名に付いて
調査を行いまとめてみました

※大学で生物学専攻だったエビシャコがまとめたので
難しい専門用語もあるかもしれませんが
生ぬるい目で読み進めてください

 

こんにちは、こんばんは
エビシャコです

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今回はコラムです

 

 

・病の種類

 

よく物語を読んでいると目にすることがある病名があります
が・・・
よくわからない・聞き慣れないものもあります
そこで、調査を行い
よく出るものを絞ってまとめました

 

・ハンセン病

 

日本でも差別的法律が過去に存在に社会問題になったことで有名ですが
名前は聞いてもどういう病なのかをご存知ない方は少なく無いと思われます

ハンセン病は「らい病」とも呼ばれ、抗酸菌の一種である「らい菌 」によって起きます
皮膚のマクロファージ末梢神経細胞内に寄生される病であり
古くから世界の各地に存在していた病気です
かなり古く、あの「聖書」にも登場しているほど
症状は主に末梢神経障害皮膚症状で、末梢神経障害に由来する変形や眼症状などの合併症状を生じ
進むと神経因性疼痛、脱毛、変形、うら傷などの皮膚疾患、筋萎縮・運動障害等が生じます
外見に現れる症状のため差別の的になる事も少なく無く・・・
患者は療養所という閉鎖された場所での長期生活を余儀なくされ
心を病むこともありました

なお、感染経路については
感染源は、菌を大量に排出するハンセン病患者(多菌型やLL型など)の他、
らい菌が感染した昆虫(特に蝿)です

未治療のらい菌保有者の鼻汁や組織浸出液を感染源とするルートが主流で、接触感染のルートも存在
まだ未証明な説として「昆虫からのベクター感染のルート」もありますが、
こういった感染経緯からエビシャコは「らい菌に感染した昆虫が鼻などに入ったことによる
経鼻・経気道感染」が昆虫媒介の感染ルートとしてあり得るのではないかと推測します

・結核

 

「労咳」「不治の病」としてよく昔話や時代劇などに登場する事が多いと思います
結核菌 (マイコバクテリウム属の細菌) により引き起こされ、症状で多いのは「咳」ですが
全身倦怠感、食欲不振、体重減少、37℃前後の微熱などの症状もあります
なにげに結核は現在においてもHIVの次に死者の多い病であり、
特にHIV患者は感染すると死亡リスクが26~31倍となり、4人に1人は死亡することに・・・
感染経路については
結核患者からの咳、くしゃみ、唾より感染する「飛沫核の吸入による空気感染」です

治療法が確立された今であっても死者を出す危険な病であると言えるでしょう

 

・ペスト(黒死病)

ヒトの体にペスト菌が感染することにより発症するとても有名な伝染病です
中世ヨーロッパと言えばコレですよね
あの作品世界においても例外ではなく、中世ヨーロッパのフス戦争がテーマの
「乙女戦争」というコミックでも取り上げられ、
実際にヤン・ジェシカは史実ではこれに感染して亡くなっています

潜伏期間は 2~7日、全身の倦怠感に寒気、39 ℃~40 ℃の高熱が続きます
リンパ節がこぶし大にまで腫れ上がる「腺ペスト」
皮膚や眼にペスト菌が感染し、膿疱や潰瘍を作る「皮膚ペスト」「眼ペスト」
腺ペストを発症している人が二次的に肺に菌が回って発病、
もしくはその患者の咳やくしゃみによって飛散したペスト菌を吸い込んで発病する「肺ペスト」
等が存在しますが

代表的な症例としては
ペスト菌が血液によって全身にまわることで敗血症が起き
急激なショック症状や昏睡、皮膚のあちこちに黒い出血斑ができ、
手足の壊死を起こし全身が黒いあざだらけになって死亡する、というものです
このことから「黒死病」の異名が付きました

感染経路・・・というか、元々は人の病ではなく齧歯類(クマネズミなど)に流行する病であり、
当然のことながら猿、兎、猫などの哺乳類も感染するため「哺乳類に感染する病」と言えます
そうしたネズミの血を吸ったノミが人を吸血した結果、その刺し口から菌が侵入、
また感染者の血痰などに含まれる菌を吸い込んだりすることでも感染し発病します

なお、現在でも存在しているため海外に渡航予定の方は十分ご注意を・・・

 

・天然痘

 

かつては「死の病」と恐れられましたが・・・今では「人類に根絶された病」
「世界で初めて撲滅に成功した感染症」の方が有名かもしれません

天然痘ウイルスを病原体とする感染症であり、「疱瘡」「痘瘡」とも
治癒しても瘢痕(あばた)を残すことでも知られます

感染経路は飛沫感染や接触感染、7~16日の潜伏期間を経て発症し
40℃前後の高熱、頭痛・腰痛などの初期症状の後で3~4日目に一旦解熱しますが
頭部、顔面を中心に皮膚色と同じまたはやや白色の豆粒状の丘疹が生じ、全身に広がっていくという特徴があります
なお、この解熱は一時的なものであって完治したわけではありません
7~9日目に再度発熱が起きて40℃以上の高熱になります
また発疹が化膿して膿疱となりますが、これは呼吸器・消化器などの内臓にも同じように現われ、
それによる肺の損傷に伴って呼吸困難等を併発します
これにより死に至るので恐れられます
これを乗り越えれば2~3週で治癒に向かいます

また、治癒後の「二度とかかることはない」(免疫抗体ができるため)と言う特徴から
予防接種などが生まれた逸話(牛痘を少年に接種して実験)は有名ですね

時として猛威を振るい、日本でも「悪霊の祟り」等と言われ人々を恐怖させましたが
1977年に最後の患者が報告されてからは自然感染の天然痘患者は報告されておらず、
3年を経過した1980年5月8日、WHOは地球上からの天然痘根絶宣言を発表

なお、1984年にWHOでなされた合意に基づいてアメリカとロシアのレベル4施設以外の研究所が保有していた
天然痘株は全て廃棄されましたが、
昨今はテロで天然痘が生物兵器として悪用される危険性がある事、
まだ未開の奥地で天然痘ウイルスが存在している可能性などから
天然痘ウイルスは今もレベル4以上の研究室で厳重な警備体制の中で
ひっそりと生き続けています

 

・梅毒

 

最近よく耳にする事がある病名ですね
「黴毒」「瘡毒」とも呼ばれます
らせん状の形態をしたグラム陰性の真正細菌の一グループであるスピロヘータの1種である
梅毒トレポネーマによって発生する感染症であり、感染経路は性行為であるため「性病」に分類されます
ですが妊娠・出産で母子感染する「先天性梅毒」もあるため一概に「性行為だけ」とは言えません

感染後の症状期間はかなり長いです
①3週間~3か月、トレポネーマが侵入した部位にすぐ消える塊(時折、潰瘍になる)を生じ、
②3か月~3年で全身のリンパ節が腫れ、発熱、倦怠感、関節痛などの他、
バラ疹と呼ばれる全身性発疹が現れることがあります
その後の潜伏期で②の再発があります
③感染後3~10年、皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫と呼ばれる)が発生
④感染後10年以降は多くの臓器に腫瘍が発生、脳や脊髄といった神経系に浸食がすすみ
麻痺性痴呆や脊髄瘻等が生じ死に至ります

そして・・・・・・・・・・・この「梅毒」のもう一つの特徴、それは
有効なワクチンなど、ない
ということです
抗体も作られないのか、天然痘と異なり再感染も起きます

 

 

 

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(おまけ)

 

・HIV

 

正式名称「後天性免疫不全症候群」
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が感染することで後天的に免疫不全を起こす疾患です
このウイルスの特徴は、本来なら抗体を生み出し病原を駆逐する
「免疫細胞」をメインターゲットとして行動する事です

このため免疫機構が徐々に働かなくなります
HIVそのものよりも、HIVのために免疫が働かなくなり
別の感染症(風邪・肺炎など)で死亡するケースが多いです

感染経路は、性行為や血液感染、母子感染が主である体液感染で・・・
よほど大量の体液に触れるとか、傷口に体液入れるとかしない限り
感染する事はありません

どうしてこんな事をわざわざ言い出すかと言うと
エビシャコの子供時代は差別が横行していて
学校で「差別をしてはいけない」という特別授業や
啓蒙ビデオが上映されるほどだったので・・・

 

・チャドクガ


「病気じゃねぇだろ馬鹿野郎」という批判は重々承知の上です

4月から10月にかけて年2回発生しツバキ科の植物の葉を食害します
この時、幼虫は固まって行動しており・・・
成長するにしたがって木全体に拡散、その旺盛な食欲で木を丸裸にした上で
別の木へ移動して食い荒らします

この毛虫の主な被害は食害より、その「毒針毛」による皮膚炎です
これが皮膚に刺さると2~3時間して赤くはれ上がり痒くなるのですが・・・
その痒さが半端ないです
酷いと腫れあがります
実際に刺されたエビシャコは両腕がパンパンになりました
そのかゆみは2~3週間と長く続きます(実体験)

毒毛は抜けやすい上に風に飛ばされて洗濯ものに付着して被害を出すことも・・・
また、幼虫は危険を感じると激しく体を振って毒毛をばら撒こうとします

近年は研究により、ハチ毒と同じく「アナフィラキシーショック」を起こし得ることも
発覚しています
なので、「たかが毛虫」と侮らないように・・・

ではまた

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