【まんが・コミック感想】衛府の七忍 6 諏訪編 山口貴由 【レビュー】【ネタバレ注意】 | 回廊蝦蛄日和

【まんが・コミック感想】衛府の七忍 6 諏訪編 山口貴由 【レビュー】【ネタバレ注意】

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【まんが・コミック感想】衛府の七忍 6 諏訪編 山口貴由 【レビュー】【ネタバレ注意】

 

本当にトラブルメーカーが絡むと
ろくなことがないですね・・・

 

 

衛府の七忍 6 諏訪編 山口貴由
あらすじと感想

 

 

こんにちは、こんばんは
エビシャコです

レビューまいります

 

・かわいい

 

 

さらわれたテヤンさんを探して走るツムグの脳裏に
テヤンさんとの酒盛りが回想されます

未成年じゃないの?
というツッコミがまずエビシャコの脳裏に浮いたんですけど
それは駿府城の毒妖怪に与えておいて

 

とにかく
可愛い
の一言に尽きます

「ぶ~」と膨れたり
無邪気に笑ったり・・・

彼女のご主人一家が彼女を外でなく
土間とはいえ屋内に寝泊まり許していた理由が分かります
絶対に手放したり攫われたりしたくなかったのでしょう

殿様が押し掛けてきたときも
銭を出されても拒否する素振り見せていましたし

 

・梟

 

何故か武田軍の軍師「山本勘助」が憑依して
殿様のところから逃げてきたテヤンさんと
ユムグは合流
しますが・・・
六花さん編で出てきた「生き甲冑」が襲ってきます
しかも部隊単位で

が・・・
武田の武器をツムグが受け取ったことで形勢は逆転
「生き甲冑」部隊の一人「梟」は
生き残った他の仲間の首を取り
それを手土産に降伏します
「妊娠中の妻と子供二人が国元で帰りを待っている」という内容の
命乞いを始めますが・・・


剥き人ですよね梟さん?
剥き人になる前に奥さん妊娠してたとしても
とっくに出産してお子さんも大きくなっていらっしゃるのではないかと

さすがに白々しすぎる言い訳に山本勘助は呆れ気味・・・
ツムグは命乞いした相手は殺さない主義だったようで
梟さんは二人の軍門に降ることになりました

なお、この梟さん
かなりいい性格で・・・
事あるごとに景気よく「ゴッツァン」をシャウト!

憎めない性格です

対して山本勘助
川中島の戦いで戦死したことになっていますが
実際は味方に殺されたとのこと
ですけどね

後で殿様(&甲冑「無明」)と対決した際
自分の体がテヤンさんだということを
ド忘れして
生前の義体の状態のノリで蹴りを繰り出し
足を切断されるというドジしでかしますので・・・

味方も殺したくて殺したわけじゃないのではないかと
エビシャコの予測ですが
武田の騎馬戦術に「乗り崩し」というのがありまして
騎馬隊が突撃し、混乱しているところに歩兵が続いて打撃を与える
というもので・・・

コレをやってる最中にうっかり味方の真ん前に飛び出したとか
馬が来る前に転倒したとかしたのではないかと・・・
車と一緒で
馬は急には止まれません
まして騎馬部隊ですから
先頭が止まれば後続とぶつかって味方に被害が出ます
後続は何が起きているのかわからない状態と言うオマケ付きです

 

・詫び

 

村人のゴンゾとひと悶着の末に叩きのめしたツムグ
その「お詫び」のため、異民族の長の親方は
自らの指を切断

ここってネオサイタマでしたっけ?

親方曰く
「戦場で間違って味方を斬った運の悪い侍はこうやって詫びる」と・・・
聞いたこともありませんが?

乱戦で味方を誤って攻撃と言うのは
現代に至るまで解決してない問題点でもありまして・・・
(フレンドリーファイアなんて言葉があるくらい)

合戦場ではそういうのを避けるために「旗印」を付けます
逆に言うと、「旗印」も付けずにウロウロしといて斬られても
『「旗印」も付けずに
ウロウロしてたやつが悪い』
ということに

水軍などになるとそこはさらに徹底します
「旗印」に加えて「合印」さらに「合言葉」を決めます
ちなみに、これはかなり厳格で
それらを忘れた場合、たとえ顔見知りであっても
斬り捨てられても文句は言えません

さらに厳しいところでは
用もないのに船内をウロウロしただけで切腹
ということも・・・

ところが・・・

その「お詫び」を村人らは「呪い」と誤解
運悪く「人間城ブロッケン」起動で
地震と洪水と言った災害が起き・・・
パニックが発生
異民族たちは生贄になる羽目に

ツムグと一戦交えたことで見極めたゴンゾは
村人を止めに入りますが・・・
なんと母親がそれに介入
異民族と共にかごに入れられ
叩き殺されました

この描写から察するに
ゴンゾさん、そのまま実の母親に売られた様子

自己保身と盲信を優先するとか
親の風上にも置けませんね

 

・下克上

 

ツムグが到着した時
全ては終わっていました
ツムグは
そこへやってきた殿様に村人の裁きを依頼しますが・・・

殿様は異民族の皆殺しと村人の鬱憤晴らしを
そうと知りながら認め不問に伏す旨を告げます

・・・ええ、この殿様
バカ殿はバカ殿でも
使えないほうのお馬鹿さんのようで・・・

その鬱憤晴らしの対象がもういないということの重大さ
全く考えていないところが・・・

次はダイレクトに一揆勢の怒りの矛先が
支配層に向くだろうことは
想像に難くないんですが

そしてこの頼水様
家康公を討ち、伊達も島津も討ち取って
天下を奪う「下克上」を為すのが夢だそうです

エビシャコが思うに
この殿様が伊達とか島津とかに乗り込んだら
3日以内にチェストされてお通夜ではないかと

運悪く”さっしー”と遭遇した場合は
殴りこんだその日が確実に命日

彼が宮本武蔵に勝てる構図が全く浮かびませんから
甲冑身に着けて鬼のような力を得る者と
甲冑があくまで盾や武器代わりの道具でしかなく
素の力で鬼退治をしてのけた者
戦ったらどっちが勝つかなど、素人でもわかるでしょう
あとですね、この殿様
「このOOを破ることなど”誰にもできぬ”」とか
さっしーに対するNGワードを絶対に口にするでしょうから

ご自慢の拡充具足「無明」諸共唐竹割がオチでしょうね

それ以前に
自分の身分を笠に着て自分より弱い者としか戦ったことのない殿様が
勝てる相手じゃないです
島津も宮本武蔵も

さっしー抜きでも
敗戦濃厚になったから戦場から離脱しようって話になったら
敵軍の本隊めがけて突撃かますような武士団です
ブロッケンを手に入れていたとしても勝てないでしょう

そもそも
彼がテヤンさんを攫って彼女の主一家皆殺しにしたのが
全ての発端であり元凶なんで

ツムグはキレていいです
エビシャコが言う前にキレましたよ彼
仕方ないですけど

対して頼水様は・・・
あの「無明逆流れ」の構え

ツムグを撃墜します

本当にシグルイのあの二人が絡むと
ろくなことになりませんね

しかも今回絡んできたの
女癖の悪い
トラブルメーカーの方ですし

そこへ、ブロッケンの「本体」である
信玄公の愛馬「鬼鹿毛」が到着
ツムグと長い付き合いのある彼は
ツムグこそが次の主と決定
ツムグを取り込みます

そして・・・
タイミングよく衛府の龍が介入
ツムグは新たな怨身忍者「霧鬼」に覚醒
同時にブロッケンも頭部と合体し
本来の姿に

ブロッケンにより武士団は壊滅
「浮き城」も破壊され炎上します
・・・まぁ、ブロッケンの指先の大砲が
威力がザクマシンガン程度であっても
歩兵とか日本の城とかは
ひとたまりもありませんから・・・

バカ殿様も拡充具足「無明」の「感覚を増幅する」性能が徒となります
目と耳の能力両方を失う羽目に

現代でも暗視ゴーグル付けてる時に閃光手榴弾投げられたら
ひとたまりもありませんからね・・・

さすがの頼水様も敗北を認め降伏します

 

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・その後

 

頼水様は敗北を認め降伏の後、投降と引き換えに諏訪の地を荒らさないことを願い出ます
後日出家、息子に家督を譲り
今回の騒動で死んだ人々の魂を供養することに
生涯を費やしたそうです

悪いですけど・・・
全く信じられません

トラブルメーカーがそんなこと言ってもですね
説得力が皆無と言いますか・・・
そもそも「シグルイ」の時の伊良子さんって
虎眼先生に目を潰されてからが本当のスタートでしたし

異民族を葬った
村人たちについては一切触れられず
ですが・・・

阿鼻叫喚になることは軽く予測できます

刑死した死体の処理をはじめとした「穢れた仕事」
寒い朝早くの冷たい湖での漁といった「つらい仕事」
一切合切ほぼ無償で引き受けてくれてた人材が
ごっそり丸ごといなくなったのですから
覇府に所属している以上、上の侍から用事を言われて
「できません」などと言えば物理的に首が飛びます
それがたとえ、
刑死した死体の処理をはじめとした「穢れた仕事」であろうと

当時の「穢れ」に対する病的な忌避意識を考慮すれば
殺し合いに発展するほどの揉め事になるだろうことは
想像に難くないです

自業自得とはいえ、今ある生活環境から下へ行きたくないのが「人」の性質
一個下ですら渋るのに
最下級に落下など耐えられないでしょう

ではまた

 

(追記)

完全に余談ですが、武田軍には「騎馬隊」「騎馬戦術」はありましたが
騎兵が大多数というわけではないそうです
と、言うのは・・・
馬は人の倍、兵糧を必要とするため
穀物の取れ高の少ない武田領(主に山梨県あたり)では
馬をそれほど大量に所有・維持するのは難しいため

同じ理由で、城を攻められて籠城戦を余儀なくされた際には
馬や牛はあまり多くを城に入れないようにと言われていました
兵糧が尽きたら命運尽きるので
さらに言うと心得の基本中の基本として
「大将は負けたら切腹を心掛けよ」とあります
つまり「生半可な覚悟なら最初から籠城するな」ということですね
攻める側は守る側の倍の兵力が必要になる、とはいえ

 

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